この記事をご覧になっているということは、坐骨神経痛でお悩みではないでしょうか?
いきなり足が痛くなったり、足が痺れて、戸惑い困っている方も多いと思います。
痛くなって、ややパニック気味になって冷静な判断ができなくなる場合もあります。
冷静な判断ができなくなり、余計な行動な出費をすることにもなりかねません。
「坐骨神経痛になって、やってはいけない3つのこと」についてまとめました。
参考にしてみてください。
1 いきなり民間療法を頼らないこと(まずは病院へ)
私自身、整骨院を経営している立場で言いますが、坐骨神経痛になったと思ったら、まずは整形外科や病院に行きましょう。
坐骨神経痛と言っても、意外な疾患が潜んでいる場合があります。
- 骨折、靭帯損傷などの怪我
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症
- 腰椎すべり症
- 分離すべり症
- 側彎症
- 黄色靱帯骨化症
- 糖尿病
- 内科的な疾患
- 自己免疫疾患
- 神経の疾患
- 腫瘍
- 血管の疾患
- 癌
整形外科や病院に行って、異常がないことがわかったら、民間療法を頼りましょう。
坐骨神経痛になったら「整骨院や整体の方がいいのかな?」
と思ってる方がいるかも知れませんが、まずは医療機関を受診してください。
どんな疾患が潜んでいるかわかりません。
2 SNS、ネットの情報を鵜呑みにしないこと
最近では、坐骨神経痛という名前もすっかりポピュラーになり、SNSやネットでも検索すればたくさん情報が出てくるようになりました。
なかなか良くならない坐骨神経痛、不安になり、ついついSNSやネットで情報を見てしまうと思います。
- 坐骨神経痛の原因は〇〇です!
- 坐骨神経痛は〇〇やれば治ります!
- 坐骨神経痛を放っておくと〇〇になり危険です!
と見ている人を惹きつける力強い文言が並んでいます。
ダニング=クルーガー効果と言うのはご存知でしょうか?
キャッチーで見ている人を惹きつける力強い文言が並んでいる情報は、あまり信頼に足らないものです。
良いことばかり書いてあり、悪いことが書かれていない。
メリットばかり書かれていて、デメリットが書かれていない。
YMYLの分野では良い事と悪い事はセットです。
良いことやメリットしか書かれていない時点で、あまり信頼に足る情報ではありません。
それもそのはず、坐骨神経痛は末梢神経の中でも非常に長い神経のため、問題が起きる箇所や症状が現れる場所もさまざまなのです、
坐骨神経痛という非常に長い神経に起きるトラブルのため、一度障害が発生すると問題点を特定するのが難しいということになります。
- 坐骨神経痛の原因は〇〇です!
- 坐骨神経痛は〇〇やれば治ります!
というようなものがあれば、どんなに素晴らしい事かと思います。
現実は、世界中でこれだけ坐骨神経痛で悩んでいる方が多い現状を考慮すると「坐骨神経痛は〇〇やれば治ります」というのは、なかなか難しいのではないかと思います。
もし本当にあれば素晴らしいことだと思います。
*YMYLとは、「Your Money Your Life」の略で、ユーザーの金銭・生命に重大な影響を与える可能性があるトピックのこと。
3 いきなり治し方を調べないこと
坐骨神経痛になって、慌てて治し方を調べます。
張り切って、調べた治し方を調べて試した結果、かえって悪化するという方は意外に多いのです。
坐骨神経痛は、下肢に症状が現れるので、「筋肉が凝り固まって神経を圧迫し、痛みや痺れが出ます」
と言われがちです。
実は内科的な疾患や、腰部の病気が原因である可能性も十分にあります。
- 骨折、靭帯損傷などの怪我
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症
- 腰椎すべり症
- 分離すべり症
- 側彎症
- 黄色靱帯骨化症
- 糖尿病
- 内科的な疾患
- 自己免疫疾患
- 神経の疾患
- 腫瘍
- 血管の疾患
- 癌
上記に該当する原因で坐骨神経痛が起きている場合、運動療法やストレッチ、もみほぐしで坐骨神経痛が良くなる事は難しいでしょう。
坐骨神経痛について
坐骨神経痛は誤解が多い?
昔から坐骨神経痛という名前は有名で一般にも広く知られています。
様々な方が詳しく症状などについて書かれています。
検索しても、たくさん情報が出てきて戸惑っている方も多いのではないでしょうか?
それもそのはず、坐骨神経痛は末梢神経の中でも非常に長い神経のため、問題が起きる箇所や症状が現れる場所もさまざまなのです、
坐骨神経痛という非常に長い神経に起きるトラブルのため、一度障害が発生すると問題点を特定するのが難しいということになります。
そのため、情報がたくさん出てきてしまってしまうのです。
最近の研究では、坐骨神経痛という古い用語は病因を適切に表現してないため誤解を招く可能性があると言われています。
坐骨神経痛ではなく、「Lumbosacral radicular syndrome」(腰仙神経根症候群)と表現されることが多くなっています。
参考論文
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26246062/
坐骨神経痛は病名ではありません
坐骨神経痛は、お尻・太ももの後ろ側・脛、ふくらはぎなどに現れる、痛み・しびれ・まひなどの症状と言われてきました。
坐骨神経痛は疾患名ではなく、頭痛や腹痛と同じく、症状を表す言葉として使われてきました。
あくまで症状の名前で、疾患名ではありません。
なんらかの要因で、坐骨神経が刺激を受けたり圧迫されたりすることで坐骨神経痛が発生するケースもあるようです。
坐骨神経は、お尻・太もも・ふくらはぎへとつながっている末梢神経の中でも非常に長い神経のため、症状が現れる場所もさまざまです。
坐骨神経痛の多くが、坐骨神経が刺激を受けて炎症を起こしたりすることで発生すると言われてきました。
前述しましたが、坐骨神経痛ではなく「Lumbosacral radicular syndrome」(腰仙神経根症候群)と表現されることが多くなっています。
坐骨神経の原因は梨状筋ではない???
かつては「坐骨神経痛は梨状筋という筋肉が原因が起きることが非常に多い」と言われてきました。
教科書的にも、「梨状筋が原因の坐骨神経、全体の95%を占めている」と言われてきました。
坐骨神経痛の痛みを和らげるには、梨状筋という筋肉に刺激を入れれば、坐骨神経痛が和らぐと言われてきました。
「梨状筋症候群」=「坐骨神経痛」と言われていた時期もありました。
梨状筋は股関節を外旋する作用がある筋肉です。
これまでは股関節痛90度では梨状筋は外旋筋から内旋筋に変わると言われてきました。
ボンネットテストやヒブテストなどが有名ですが、股関節痛90度の状態で外旋を加えると梨状筋がストレッチされて坐骨神経を圧迫すると言われていました。
実際に「坐骨神経痛 治し方」というキーワードで検索すると
- 梨状筋のストレッチ
- なんらかの手法を用いて梨状筋に刺激を入れる
というような手法が多くみられます。
有名なのが、
- 股関節伸展のストレッチ
- 梨状筋を伸ばすストレッチ
理論上は、これで解説するはずなのですが、やってみても梨状筋に変化を出しても坐骨神経痛に変化が出ない。
という場面に多々遭遇します。
最近の研究では「梨状筋が坐骨神経痛の原因というわけではない」と言われてきています。
「どんなポジションを取っても梨状筋が坐骨神経を圧迫しているように見えなかった」
ということがわかってきています。
前述の通り、股関節痛90度では梨状筋は外旋筋から内旋筋に変わると言われてきました。
最近の研究で「股関節痛90度の状態でも梨状筋は内旋筋に変わらない」とことがわかり、前提が覆ってしまったのです。
一時期、梨状筋症候群=坐骨神経痛のように言われていた時期がありましたが、最近の研究では梨状筋症候群由来の坐骨神経痛というのはほとんどなく、非常にレアケースではないかと言われています。
梨状筋への手法が、坐骨神経痛の改善に効果がないかというと、坐骨神経痛が改善する事例もあるようですので、必ずしも効果がないとも断言はできません。
坐骨神経痛が良くなるまで時間がかかる理由
坐骨神経痛は時間がかかると言われます
それもそのはず坐骨神経は、お尻・太もも・ふくらはぎへとつながっている末梢神経の中でも非常に長い神経のため、問題が起きる箇所や症状が現れる場所もさまざまです。
非常に長い神経に起きるトラブルのため、一度障害が発生すると問題点を特定するのが難しいということになります。