解剖学

リスフラン関節(足根中足関節)の解剖学とバイオメカニクス

リスフラン関節とは、足根中足関節のことです。

リスフラン関節の由来ですが、フランスの外科医のリスフラン先生に由来しているそうです。

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かなりマイナーな関節ですが、リスフラン関節(足根中足関節)にフォーカスを当てて解説をします!

リスフラン関節の解剖学

 

リスフラン関節(足根中足関節)は、5つの中足骨底と3つの楔状骨立方骨からなる関節です。

詳しく書くとリスフラン関節(足根中足関節)は5つあります。

  1. 第1中足骨と内側楔状骨
  2. 第2中足骨と中間楔状骨
  3. 第2中足骨と外側楔状骨
  4. 第3中足骨と外側楔状骨
  5. 第4~5中足骨立方骨が連結しています。

5つのリスフラン関節(足根中足関節)だけは、第1足根中足関節のみが独立した強力な関節包があります。

理由として考えられるのが、歩行や荷重において、第1足根中足関節にかかる負荷や衝撃に対してだと考えられます。

第2足根中足関節と第3足根中足関節は関節包を共有しており、第4、第5足根中足関節も関節包を共有しています。

リスフラン関節(足根中足関節)を構成する靱帯

リスフラン関節(足根中足関節)の関節面は平坦です。

  • 背側足根中足靱帯
  • 底側足根中足靱帯
  • 背側中足靱帯
  • 底側中足靱帯
  • リスフラン靱帯

で、リスフラン関節(足根中足関節)を補強しています。

5つの靱帯が、リスフラン関節(足根中足関節)を補強しています。

この5つの靱帯が、背側・底側中足靱帯はアーチの構造維持に重要です!

底側中足靱帯は、第1~2中足骨間だけにありません。

理由は

  • 第1足根中足関節の関節包が独立していること。
  • 第1足趾列が独立した特別な働きを求められているから。

ちなみに、リスフラン靱帯は、リスフラン関節(足根中足関節)を構成する最強の靱帯です。

位置としては、底側足根中足靱帯と背側足根中足靱帯の間にあります。

リスフラン関節(足根中足関節)のバイオメカニクス

リスフラン関節(足根中足関節)全体としての動きは、底屈を伴う内がえし、背屈を伴う外がえしを有します。

リスフラン関節(足根中足関節)の内側端と外側端だと、外側端が約2cmほど後方に下がっているとされています。

外側端が約2cmほど後方に下がっているため、純粋な底背屈は起きず、内がえし、外がえしを伴う動きになります。

内側縦アーチでは

  • 足底腱膜
  • 底側踵舟靱帯
  • 長・短底側靱帯

が重要です。

横アーチでは

  • 背側中足靱帯
  • 底側中足靱帯

の果たす役割が大きいです。

リスフラン関節(足根中足関節)で最強の関節! 第2足根中足関節

リスフラン関節(足根中足関節)は、足の指の基部関節として働きます。

リスフラン関節(足根中足関節)の中で、最強に強い関節が第2足根中足関節です。

第2足根中足関節は最強に安定していルため、可動性は少ないです。

理由は、第2中足骨底が

  • 内側楔状骨
  • 中間楔状骨
  • 外側楔状骨
  • 第1中足骨
  • 第3中足骨

に囲まれているからです。

ちょうど、第2中足骨が「楔止め」の働き行うことで、楔状骨間を安定させています。

足における中心は第2趾列とも言えます。

第1足根中足関節と第5足根中足関節

第1足根中足関節と第5足根中足関節は最も可動性があります。

第1足根中足関節は、内転を伴う底屈を行います。

第5足根中足関節も、内転を伴う底屈を行います。

第3中足骨に向かう動きを内転ですが、動く方向は対称的です。

第1足根中足関節と第5足根中足関節の運動は、純粋な底背屈とはなりません。

第1足根中足関節と第5足根中足関節が運動するとき、最強の第2足根中足関節に向かって動きます。

第1足根中足関節と第5足根中足関節の中足骨頭は、底屈するだけではなく、足部の中軸に接近し、前方横アーチの弯曲を増大させます。

反対に、リスフラン関節(足根中足関節)の背屈は、前方横アーチを平坦化させます。

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川崎浩司

「ながさき整骨院」代表  川崎浩司

厚生労働大臣免許 柔道整復師

2012年開業 目立つ看板を出さずひっそりと口コミ中心のスタイルで運営中。

人見知りで人前で喋ったり、目立つことが苦手なのに、うっかり(株)医療情報研究所から2018年に全国の徒手療法家向けのDVDを出版

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