O脚・X脚

O脚について

あなたはO脚でこんなことで悩んでいませんか?

  • O脚のせいで好きなパンツが履きづらい
  • 見た目にコンプレックスがある
  • この先ずっとO脚と付き合うと思うと悲しい
  • O脚だけでなく膝に痛みがある
  • 何をやっても自分のO脚は改善しなかった

O脚は骨の問題だから仕方がないとあきらめていませんか?

実は、私自身が長年重度のO脚で悩んでいました。

試行錯誤しながら研究を続けたところ、ゆっくりとではありますが、これまで全く改善しなかったO脚が改善されてきたのです。

実はO脚とういうのは、複雑なメカニズムで発生しています。

この記事を最後まで読んでいただければ、少なくとも開いている膝をそのまま器具で閉じて固定するようなことをしていても、自己満足だけで改善することは難しいということがお分かりいただけると思います。

土台である足部の機能から正しく見極めて修正し、全身の連携を回復させないと、O脚を改善することは難しいです。

O脚を改善する方向としては

  1. 股関節のモーメントを使い、伸展筋力を使って膝を安定化させる。
  2. 膝を安定化させ、スクリュー・ホーム・ムーブメント(screw home movement)を働けるようにする
  3. 下腿(脛骨腓骨)の内旋・外旋を誘導する
  4. 足首を安定させる

になります。

この記事では、どうしても専門的になってしまいますが、出来るだけわかりやすくO脚について解説します。

O脚について

「O脚は膝が開いているから、縛ったり、普段から気をつけて膝をくっつけないとダメ」

多くの方が、そんな風に思っています。

膝を縛ったり、くっつけようとしてO脚が改善することは少ないでしょう。

それどころか、無理に膝をくっつけようとすることで、脚に負担がかかり、痛みなどが出る場合もあります。

多くの場合「O脚は脚が開いている」のではなく「脚がねじれてしまっている」のです。

日常生活でO脚になることは少なく、先天的な要因、外傷性によってO脚になってしまうことが考えられます。

O脚の方は、下腿(脛骨腓骨)や足首のバイオメカニクスが破綻してしまっている方も少なくありません。

そういった意味では、O脚の方は見た目の問題だけでなく、痛みやコリ、違和感で悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

もう少し具体的に解説していきます。

O脚の解剖学

解剖学的にO脚の定義は3つあります。

解剖学的にO脚のことが理解できれば、膝を縛ったり、膝を横から圧迫するようなことを行なっても、O脚が改善されることは少ないということが理解できると思います。

その1 FTAの減少と増大

  • 内反膝は、O脚とも呼ばれます。
  • 内反膝(O脚)とは、FTAが180度以上の場合のことです。
  • 外反膝は、X脚と呼ばれます。
  • 外反膝(X脚)とは、FTAが170度以下の場合のことです。

FTAの正常角度は、176度前後。

*FTAは、レントゲンでしか判断できません

その2 ミクリッツ線

ミクリッツ線とは、日本語でいうと、「下肢荷重線」「下肢機能線」と言います。

ミクリッツ線とは、一言で言うと「大腿骨頭の中心」と「足関節の中心」を結んだ線のことです。

正常な膝であれば、膝関節中心(脛骨の内側顆間隆起内側)を通ります。

  • ミクリッツ線が膝の内側を通る場合 O脚
  • ミクリッツ線が膝の内側を通る場合 X脚
  • ミクリッツ線が膝の中心を通る場合 正常

画像引用元

https://pt-matsu.com/mikulicz-line/

*ミクリッツ線は、レントゲンでしか判断できません

その3 Qアングルの減少と増大

Q-Angleは、体表からのチェックが可能です。

QーAngleとは大腿四頭筋腱角のことです。

QーAngleは、上前腸骨棘(ASIS)から、膝蓋骨中心へ引いた線と、膝蓋骨中心から、脛骨粗面に引いた線が構成される角度になります。

大腿四頭筋が膝蓋骨を引っ張る方向を、QーAngleで知ることができます。

QーAngleによって、膝関節のアライメントをみることもできますが、大腿四頭筋の力のベクトルを推測することで、膝蓋骨の安定性をみることができます。

Q-angleの正常角度は、男性は約10度。

Q-angleの正常角度は、女性は約15度です。

  • O脚変化=Q角減少
  • X脚変化=Q角増大

O脚のメカニズムについて

O脚の解剖学について解説しました。

O脚のメカニズム、バイオメカニクスについて解説していきます。

O脚で悩んでいる方の多くが

  • 膝が完全に伸ばせない
  • 膝を伸ばした際に、下腿(脛骨腓骨)が外旋できない、または内旋する

という現象が起きています。

これは私もそうです。

この現象には、スクリュー・ホーム・ムーブメント(screw home movement)という身体運動が大きく関わっています。

screw home movementを簡単に説明します。

膝関節を伸展していくと、最終伸展時 にスクリュー・ホーム・ムーブメント(screw home movement)と呼ばれる 下腿(脛骨腓骨

のごくわずかな外旋運動が起きます。

スクリュー・ホーム・ムーブメント(screw home movement)によって、膝関節の安定性が増加させることができます。

SHMは、膝関節を安定させて、完全に伸ばす際の、下腿(脛骨腓骨)のごくわずかな回旋運動なのです。

立位や荷重位では下腿は足部を介し て地面に固定されているので、自由に下腿(脛骨腓骨)が外旋することはできません。

closed kinetic chain の状態です。

しかし SHMのモーションを使わないと膝は伸ばせません。

どうなっているかと言いますと、下腿が動かないで、大腿骨がクルッと内旋します。

通常の場合は、下腿が動かない代わりに、大腿が内旋して、リバースのような動きをしているということです。

しかし、多くのO脚の方は、そのようには動きません。

つまり、うまく大腿骨が内旋できなくなっています。

そうすると、膝を伸ばすためには下腿が外旋す るしかないので、地面に足部が固定されているにもかかわらず、下腿を強引に外旋させることになります。

強引に下腿が外旋してしまうと、カップリングモーションで下腿は外側に倒れる動きを行います。

このように、膝や下腿がねじれて、O脚のようになってしまうのです。

さらに、下腿を外旋させるためには、足部の外側のアーチが邪魔になります。

ですからO脚の方は、足部の外側のアーチをつぶすと自由に動けるようになります。

外側のアーチがつぶれると、内側のアーチも外側のアーチに乗っているの で、内側アーチもつぶれます。

O脚の方は、人によっては、外反母趾は回内足も併発している場合があります。

O脚を改善するためには、まずは膝が伸びるようにする必要がありますが、膝を完全に伸ばすため には SHMを誘導する必要があります。

膝を他動的に伸ばしてながら、下腿(脛骨腓骨)の外旋を誘導すると膝が伸びてくるということは非常に多いです。

ではなぜ SHM が、逆(内旋) になってしまっているのか?

この現象を改善することがO脚を改善するカギとなります。

O脚の方は、脛骨が前方に突出している?

O脚のメカニズムについて解説しました。

ここまで読むと、疑問が出てくると思います。

なぜO脚の方は、 SHM がリバースになったり、働かなくなるのでしょうか?

これには、前十字靱帯(ACL)と後十字靱帯(PCL)が大きく関わってきます。

もちろん LCL、MCLも関係してきますが、特に影響が大きいのがACLとPCLです。

もともと靱帯のゆるい方の SHM  を測定してみると、20代でも SHM が発生しません、

さらに測定していくと、そういう方たちはみな関節弛緩性テストで陽性だったという新潟大学でのx研究結果があります。

もともと大腿骨の内側顆と外側顆の曲率半径は、内側顆のほうが大きいため、膝が完全伸展するためには、脛骨が外旋しなくて はなりません。

つまりSHMが起きないと膝が伸びないわけですが、SHMはACLをはじめとする膝の靱帯の緊張で誘導されます。

膝が伸びて行くときに脛骨がどのくら い前方に移動するかを、内旋群と外旋群で比較すると、内旋してしまう人たちは脛骨が大きく前方に移動してしまうという研究結果があります。

つまり、O脚の方達の多くが膝の靱帯がうまく効いてい ないということになります。

特に、ACLとLCLの弛緩性が認められています。

年配の方で、いわゆるO脚の方が多いのも、 ちょうど靱帯の緊張が低下してくる時期と一致します。

「若くて外旋しない人たちはどうして?」

というと。「 general joint laxity 」が陽性だったということに尽きます。

general joint laxity(Carter、Wilkinson、以下GJL)とは、

「靭帯損傷などの外傷が存在せずに,生来的に靭帯や関節包が緩い場合」と定義されます。

特に女性に多く、明らかな臨床症状は認められない場合が大半です。

O脚の方達にテストを行ってみると靱帯が、もともとゆるくて脛骨が前に大きく出てしまう人たちであり、いわば靱帯が効いていないということです。

この研究は、新潟大学のグループが縦断的に20 年くらいかけてリサーチしています。

若い時期の健診のときには膝OA になっていない人たちで、どういう人が 10 年後、20 年後に膝 OAになるかを調べているのですね。

肥満であるとか、もと もとのアライメントとか、いろいろな要素で調べていますが、リスクとしてもっとも大きかったのはgeneral joint laxityでした。

SHM がリバースになってしまう原因と脛骨が前方に 大きく移動することは相関が高いのですが、脛骨が前方に出てしまうという事実が大きな問題になります。

また、ACL損傷を手術 しないで放置した場合も、最終的にはほとんどの人が膝の変形につながります。

つまり、SHMに異常が起 きるということは、膝の伸展制限が起きて来ること

  • 靱帯に過剰な負担がかかって いる
  • そもそも靱帯がゆるい

ということが、脛骨が前に出てしまって、SHM が逆回旋になり、O脚になり、足部のアーチを潰し、足に負担をかけてしまうのです。

O脚の改善は膝関節の安定化が改善のカギ

弛緩してしまっている靭帯は、医学的には元に戻すことは困難です。

最近の研究では、股関節や足部などを効かせることで、膝関節をうまく制御していく方向に持っていくことが膝関節の安定化をもたらすと言われています。

大腿四頭筋を鍛えて、膝を固定し、安定化することは一時期推奨されていました。

現在では、ちょっと微妙な感じになっています。

安定性というのはコンプレッションフォースによってもたらされています。

コンプレッションで安定させないとい けないものを、大腿四頭筋で膝を固定しようとすると、何が起きるかというとコン プレッションフォースにプラス、シェアフォース(剪断力)が入ってしまいます。

力を入れれば入れるほど、脛骨が前方に突出してしまう可能性が高いのです。

例で言うと、スクワット です。

股関節をまったく効かせ ないで、大腿四頭筋だけでこういうスクワットをしようとすると、理論的には恐らく70°までしか膝の制御ができません。

膝を70°を超えて屈曲 しようとするとシェアフォースは大きくな りますから、これ以上曲げようとするとお そらく崩れてしまうと思われます。

股関節や足首をうまく効かせていくことが 大事になります。

また、股関節が使えないスクワットは、シェ アフォースのほかに、膝蓋骨を大腿骨に押しつける力も増やします。

全部の角度の膝のモーメントを伸展筋力を大腿四頭筋だけで賄おうとすると、膝蓋骨と大腿骨の関節面にストレスがかかり、脛骨粗面周辺に損傷が生じる可能性が高くなります。

ですから 膝の固定を大腿四頭筋だけでやるのではなく、股関節のモーメントを使い、股関節の伸展筋力で上から大腿骨で脛骨をグッと押しこみ、股関節の伸展筋力で膝を固定するのが理想形です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

かなり専門的になってしまい、わかりづらい面も多々あったと思います。

かなり複雑なメカニズムでO脚が発生していることがお分かりいただけたのではないでしょうか?

少なくとも開いている膝をそのまま器具で閉じて固定するようなことをしていても、自己満足だけで改善することは難しいということがお分かりいただけたのではないでしょうか?

土台である足部の機能から正しく見極めて修正し、全身の連携を回復させながらO脚を改善することを目指します。

O脚を改善する方向としては

  1. 股関節のモーメントを使い、伸展筋力を使って膝を安定化させる。
  2. 膝を安定化させ、スクリュー・ホーム・ムーブメント(screw home movement)を働けるようにする
  3. 下腿(脛骨腓骨)の内旋・外旋を誘導する
  4. 足首を安定させる

になります。

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川崎浩司

「ながさき整骨院」代表  川崎浩司

厚生労働大臣免許 柔道整復師

2012年開業 看板も出さず宣伝広告を一切行わない、口コミ中心のスタイルで運営中。

人見知りで人前で喋ったり、目立つことが苦手なのに、うっかり(株)医療情報研究所から2018年に全国の徒手療法家向けのDVDを出版

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