外反拇趾 足のトラブル

【外反母趾の方は必見!】外反母趾を改善する運動とは?

【外反母趾の方は必見!】軽度な外反母趾を治す運動とは?

外反母趾は10:1で女性に多い代表的な前足部の変形です。

人によっては痛みを伴うこともあります。

一見すると、母趾が小指側に曲がっているだけの変形に見えますが、そんなに簡単な変形ではないのです。

結果的に、親指が曲がってしまっているのですが、実は外反母趾になるプロセスが単純ではありません。

外反母趾用のサポーターやテーピングなどで、指だけ矯正しようとしても、

「サポータやテーピングを付けている間は良いけど、すぐに戻る」

という方は多いと思います。

曲がってしまっている指だけにアプローチしても、良い結果が出ないのは当然なのです。

結論から言うと、爪先立ちの動き(カーフレイズ)が外反母趾に対して非常に有効な運動なのです。

カーフレイズがなぜ有効なのかは、後述するとしまして、外反母趾の原因などの解説を行います。

外反母趾の原因とは?

外反母趾方の足をチェックすると、足首の過回内(オーバープロネーション)がおきています。

画像参考元 http://bullion.co.jp/archives/43

足首の過回内とは、どうなっているかと言いますと、

具体的には、写真に書いた線のようにねじれています。

踵の骨や、距骨という骨がねじれてしまっています。

結果として、親指の中足骨(第一中足骨)がねじれます。

過回内(オーバープロネーション)

↓↓

第一中足骨が内反する。

↓↓

内側種子骨に付着する母趾外転筋は短縮位になり、外側種子骨に付着する母趾内転筋は伸長位となる。

↓↓

伸長された母指内転筋は静止張力が高まり、外側種子骨を外側に引く力が大きくなる。

↓↓

母趾が外反方向に引かれて変形が生じる。

↓↓

外反母趾

というフローで発生します。

過回内(オーバープロネーション)を改善しないことには、外反母趾は改善しないのです。

外反母趾を改善するためには、過回内(オーバープロネーション)を改善する必要があるのです。

外反母趾の一般的に推奨される運動療法

外反母趾というと、ついつい、親指にばかり目が言ってしまいますよね。

外反母趾で悩んでいる方は、なんとか外を向いてしまっている親指をなんとか矯正しようと試みていると思います。

様々なサポーターも販売されていますし、テーピング法なども調べて自分で行うこともできます。

上記の方法をいろいろやってみた方は、あることに気がつくわけです。

やはり「運動療法が必要だ」ということに。

いくら矯正しても、矯正後の正しい位置を維持できないのですね。

下記のリンク先をご覧ください。

http://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000200421.pdf

外反母趾に対して推奨される運動療法が書かれています。

ホーマン体操

親指に幅広の輪ゴムを引っかけて行うホーマン体操というものがあります。

画像引用元 http://gaihan.fn69.com/info/archives/2006/05/post_26.html

タオルギャザー

これは説明しなくても良いかもしれませんが、一応。

タオルを床に置き、足の指や足の裏でタオルを引き寄せたり、丸めたりする運動です。

グーパー運動

足の指を丸めたり、広げたりする運動です。

まあ、そのまんまですね(笑)

3つの運動療法の動きは普段の生活で使わない動き

ホーマン体操やタオルギャザー、グーパー運動。

それも日常生活では、まず行うことが事がない動きです。

ホーマン体操やタオルギャザー、グーパー運動が、できてしまうという能力も足にはあります。

ですが、鍛えようとしている筋肉や関節は、立っている時や、歩くとき、走っているときにこそ機能させなければいけないのに、まったく違う運動で「足を鍛える」というのは、疑問点がでてきます。

上記の3つの運動療法を行うと、実は外反母趾が悪化する?

外反母趾を引き起こすメカニズムを考えると、上記に挙げた3つの運動療法の効果をいうのは、非常に懐疑的に見ざるをえません。

外反母趾は、踵の骨や距骨の過剰回内(オーバープロネーション)から発生しています。

繰り返しになりますが、過剰回内(オーバープロネーション)を起こし、母趾の付け根にある第一中足骨という骨が、内側に広がり、反り返ってしまいます。

つまり、踵の関節が過剰回内を起こし、第一中足骨が床から持ち上げられ、母趾とは反対側に反り返りながら横に広がってしまうことが、外反母趾の直接的な原因です。

先ほど、挙げた3つの運動療法。

やってみると気がついた方がいるかもしれませんが、過剰回内(オーバープロネーション)、外反母趾を悪化させる動きを助長するのです。

この3つの運動を行うと、低下しているアーチが持ち上がるどころか、指の間が開き、アーチが低下してしまうのです・・・

じゃあ、どんな動きをやれば良いのでしょうか?

それは最初にも書きましたとおり、爪先立ちの動きです。

爪先立ちの動き(カーフレイズ)

タオルギャザーとか逆の動きなのですが、たった状態で、爪先立ちの動きをすると、足のアーチが上がります。

足の指を床に押し付けるような動きになり、土踏まずが盛り上がるのです。

タオルギャザーのような動きは、逆に中足骨を床に押し付ける動きで、足のアーチを低下させます。

爪先立ちの動き(カーフレイズ)は、タオルギャザー(床に敷いたタオルを足の指や足の裏で手繰り寄せる運動)とは逆の動きです。

立った状態で、爪先立ちの動きをすると、中足骨が締まり、足のアーチが上がります。

足の指を床に押し付けるような動きになり、ぐっと土踏まずが盛り上がるのです。

この動きこそが、過剰回内(オーバープロネーション)を改善する動きでもあります。

参考動画

カーフレイズのコツは、しっかりと足の指で地面を掴むように踏ん張り、身体を持ち上げる時に真上に上げることです。

真上ではなく、前に倒れるように、身体を持ち上げると楽に上がるのですが、足の裏や足の指、ふくらはぎに効きません。

真上にやると、超きついです。

動画のように壁につかまりながらではないとできないと思います。

回数も、そんなにこなせない思いますので、最初はできる範囲でやって行くといいと思います。

オススメは10回 4セットです。

これを週に2〜3回です。

4日トレーニングを開けてしまうと、神経の発達が遅くなると言いますか、戻ってしまうとされています。

最低でも、週に2回は取り組んでください。

外反母趾が発生した環境を考える

カーフレイズなどの運動療法を行うのも大事なのですが、考えていくべきなのが、外反母趾が発生した環境です。

「立つ」、「歩く」、「走る」という、ベーシックな動きをどのように改善していくのか?

という事です。

せっかくカーフレイズをできるようになっても、日常の「立つ」、「歩く」、「走る」という、ベーシックな動きが改善できなければ、意味がありません。

その方法としては、カーフレイズ などのエクササイズを、日常的な生活の中で、意識的にテーマを持って動作する事で、外反母趾の改善には役に立つはずです。

外反母趾で悩んでいる方の、何かのお役に立てればと思います。

 

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

川崎浩司

「ながさき整骨院」代表  川崎浩司

厚生労働大臣免許 柔道整復師

2012年開業 目立つ看板を出さずひっそりと口コミ中心のスタイルで運営中。

人見知りで人前で喋ったり、目立つことが苦手なのに、うっかり(株)医療情報研究所から2018年に全国の徒手療法家向けのDVDを出版

-外反拇趾, 足のトラブル

© 2024 東京都豊島区東長崎「ながさき整骨院」