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【足の裏が痛い方必見!】足底筋膜炎を解剖学的に解説します!

足底筋膜炎とは、主に足底腱膜の踵骨付着部に変成が生じることで疼痛が起こる疾患です。

スポーツ障害に入るかもしれません。

ランニングやジャンプなどの動作を繰り返すことで足底腱膜に過度な伸長ストレスが加わることで生じるとされています。

こうやって堅苦しくかくと、なんだかよくわからないのですが、要するに足の裏、特に踵の近くに痛みが出てしまう疾患ですね。

足をついて体重をかけたり、歩いたり、走ったりするたびに「ズキっ!」とする痛みが足の裏に出るわけですから、なかなか辛いです。

痛みもですが、ずっと足の裏が張っているような怠いような違和感が続きます。

なかなか辛いです。

実は私も、昔に足底腱膜炎になったことがあります・・・

レントゲン撮影をすると、踵骨に骨棘といって、骨の変形が見られることも多いです。

こうやって書くと、改めて書くと痛そうですね(笑)

足底腱膜炎を、解剖学的に解説します!

足底筋膜炎とは?

足底腱膜炎とは、主に足底腱膜の踵骨付着部に変成が生じることで疼痛が起こる疾患です。

足底腱膜に過度な伸長ストレスが加わることで生じるとされています。

簡単に言うと、足底腱膜が過度に伸ばされて、要するに足の裏、特に踵の近くに痛みが出てしまう疾患です。

また、レントゲン撮影をすると、踵骨に骨棘といって、骨の変形が見られることもあります。

足底腱膜炎になってしまうと、何が問題かと言うと、非常に治りずらいと言う事。

この記事を読んでいる方でも、なかなか足の裏の筋の痛みが治らなくて困っている方も多いと思います。

痛みを感じる部位は人によって異なりますが、足底筋膜炎は、踵や足の指の真ん中あたりに痛みが出ることが多いです。

体重をかけると、足の裏に「ピリッ」「ズキッ」と痛みが出るため、日常生活に支障が出ることもあります。

ひどくなると歩くことも、ままならなくなります。

足裏が痛いと日常生活に大きく影響が出ます。

足底筋膜炎で、最も痛みを感じる方が多いのが、踵あたりです。

足底筋膜炎は、足底筋膜に実際に炎症を起こしていることもありますが、炎症はなく痛みだけあるという方も多いです。

きちんと対処していけば、足底筋膜炎は治すことができます。

 

丸印がある部分が足の裏の感覚を感じる神経が集中している場所です。

足底筋膜炎で痛みを感じる部位は、足の裏の感覚を感じる神経が集中している場所と、ほぼ一致しています。

また、足底筋膜炎は、神経絞扼、疲労骨折、自己免疫疾患など他の怪我や病気と症状が似ていることがあります。

鑑別を慎重にしなければならない症状でもあります。

足底筋膜炎が「自分で治せるか?」 「病院にいったほうがいいか?」 2つのチェックリストで判断!

別記事で、詳しく解説していますので、参考にしてください!

足底筋膜炎が「自分で治せるか?」 「病院にいったほうがいいか?」 2つのチェックリストで判断!

足底腱膜炎に対する改善方法は?

足底腱膜炎に対する施術の目的は

  • 感覚を変えること
  • 足底腱膜に加わる牽引力の軽減
  • 踵部に加わる過重応力を防ぐこと

感覚を変えること

足底腱膜炎に限らず足の痛み全般に言えることですが、足の痛みの大半は組織の損傷と無関係に起こる感覚性の痛みが大半だとされています。

 

丸印がある部分が足の裏の感覚を感じる神経が集中している場所です。

感覚受容器、侵害受容器、自由神経終末、神経、中枢神経などがバグのようなものを起こし、痛みが出ていることが多いのです。

痛みを改善するにはとにかく様々な刺激を入れて感覚を変えることが最も重要です。

バイオメカニクス・構造面にフォーカスすることも大事ですが、感覚を変えることも大事です。

アスリート(トレーニング・スポーツ障害)と痛みの関係について

牽引力の軽減

足底腱膜の牽引力を軽減するためには、足底腱膜の柔軟性を高める必要があります。

一般的には足底腱膜のストレッチやアキレス腱のストレッチが一般的ですよね。

ところが、最近の研究結果によると、「足底筋膜をストレッチするには852kgの力を要する」となっています。

参考論文

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/18723456/

Three-dimensional mathematical model for deformation of human fasciae in manual therapy. - PubMed - NCBI

 足底腱膜への牽引力を減らすらためには、ストレッチよりも足の内在筋を強化した方が効率的です。

過重応力の減少

踵部に加わる過重応力の集中を防ぐためには、足底腱膜に適度な緊張を持たせる必要があります。

足底腱膜は短趾屈筋を覆う腱膜であり、短趾屈筋に起始を提供するため、短趾屈筋が緊張すると足底腱膜の緊張も更新する。

短趾屈筋の筋力強化が有効です!

別記事で、詳しく解説していますので、参考にしてください!

足底筋膜炎の治らない方へ「改善方法まとめ」

足底腱膜を解剖学的に解説します!

足部のアーチ構造

足部は7つの足根骨と5つの中足骨、14つの基節骨から構成されています。

直立して2足歩行をする人間にとって、足部は唯一、地面に接して体重を直接受ける部位です。

小さな足部で体重を受けるために、足部には3つのアーチ構造が存在する。

アーチ構造を維持する筋・腱

アーチ構造を維持するため、足底には多数の筋・腱があります。

足底腱膜の構造

足底のこれらの筋群は、足底筋膜に覆われています。

足底腱膜は浅葉と深葉に分かれます。

浅葉は足底の全表面、つまり最表層を覆っています。

深葉は背・底側骨間筋の足底側を覆っています。

一般的に足底筋膜というと、足底筋膜浅葉を指しています。

足底腱膜の構造と機能

足底腱膜は、強い縦走繊維束です。

足底腱膜は踵骨隆起の主として内側突起から第1〜5基節骨の付着します。

踵骨付着部で約2ミリ、中足骨頭近傍で約1ミリの暑さを持ちます。

幅は踵骨付着部において約1cm程度で、前方に向かうにつれて広がっていきます。

足底腱膜は過重負荷に大して、足部アーチを保持する機能を有し、立位時には足部に加わる過重の半分は踵に伝達されるため、踵骨付着部の足底腱膜は前足部より厚い構造をしていると考えられます。

広がった足底腱膜は、中足骨頭付近で5束に分離し、中足趾関節の高さで2束に別れ、底足靭帯と基節骨に停止します。

また、底側の真皮と結合し、皮膚靭帯になり、趾屈筋腱鞘と底側趾節間靭帯を連絡し、深横中足靭帯・骨間靭帯とも結合しています。

母趾を進展すると、足底腱膜の前方部分は遠位側に滑走し、足底腱膜に緊張が更新することで前足部の剛性が高まります。

足底腱膜に緊張が更新することで前足部の剛性が高まることを、ウインドラス機構と言います。

歩行の立脚終期で前足部の剛性を高め、しっかりと床面を蹴りだすためには足底腱膜の緊張が不可欠になります。

次に、足底腱膜炎にとって非常に重要な内側の縦アーチについて解説します。

足底腱膜にとって重要な内側縦アーチを解説します!

内側縦アーチを構成する骨 

  • 第1趾
  • 第1中足骨
  • 内側楔状骨
  • 舟状骨
  • 踵骨

内側縦アーチを支える靭帯

  • 足底腱膜
  • スプリング靭帯(底側踵舟靭帯)
  • 長、短足底靭帯(底側踵立方靭帯

内側縦アーチに関わる靭帯

  • 長母趾屈筋
  • 後脛骨筋
  • 長趾屈筋
  • 母趾外転筋
  • 短趾屈筋

内側縦アーチの機能

フォームクロージャー機能は、関節の構造によって負荷がかかった時に安定させる機能のことです。

これは、いわゆる「フォームクロージャー」と呼ばれます。

フォースクロージャー機能は、筋肉などの動的構造体で負荷がかかった時に、安定させる機能のことです。

そして、筋肉の活動が加わることで「フォースクロージャー」機能としての安定性を行います。

一般的には「フォームクロージャー」よりもフォースクロージャー」のほうが重要視されがちです。

これを簡単にいうと、足の内側縦アーチに対して、骨や靭帯などの構造面よりも、筋肉の活動に着目することが多いということです。

実は、足の内側縦アーチ保持において、重要なのはフォースクロージャーよりもフォームクロージャーです。

もっと言うと、足の内側縦アーチ保持は足底腱膜に依存が大きいのです。

足底腱膜炎(踵骨付着部の疼痛)のメカニズムは?

足底腱膜炎の疼痛部位は、踵骨付着部や足底腱膜中央内側、中足骨頭部と多岐に渡ります。

丸印がある部分が足の裏の感覚を感じる神経が集中している場所です。

足底筋膜炎で痛みを感じる部位は、足の裏の感覚を感じる神経が集中している場所と、ほぼ一致しています。

また、足底筋膜炎は、神経絞扼、疲労骨折、自己免疫疾患など他の怪我や病気と症状が似ていることがあります。

鑑別を慎重にしなければならない症状でもあります。

足底腱膜の緊張が亢進した場合

足底腱膜は、歩行や走行で繰り出される過重負荷に対して足部アーチを保つために緊張します。

特に前足部で蹴り出しを行う際には、ウインドラス機構が機能し、足底腱膜には強い牽引力が作用します。

歩行や走行によって踵骨付着部に繰り返し強い牽引力が加わって、繊維軟骨付着部に損傷が生じることで踵骨付着部に疼痛が生じると考えられます。

足底腱膜の緊張が低下した場合

足底腱膜の緊張が低下した症例では、立脚初期〜中期にかけての過重応力が分散できず、踵骨付着部に過重応力が集中するため、疼痛が生じると考えられます。

足底腱膜炎に合併する踵骨棘も、従来は足底腱膜による牽引力によって生じると考えられてきましたが、近年では変形性関節症に伴う骨棘のように過重応力を分散するために生じるとも考えられています。

なぜ足底腱膜炎が治りづらいのか?

一番大きな理由に、痛みのメカニズムが複雑ということが挙げられます。

組織の損傷と無関係に起こる感覚性の痛みのケースのことも多く非常に複雑です。

 

丸印がある部分が足の裏の感覚を感じる神経が集中している場所です。

感覚受容器、侵害受容器、自由神経終末、神経、中枢神経などがバグのようなものを起こし、痛みが出ていることが多いのです。

まとめ

足底腱膜炎に限らず足の痛み全般に言えることですが、足の痛みの大半は組織の損傷と無関係に起こる感覚性の痛みが大半です。

痛みのメカニズムは非常に複雑です。

 

丸印がある部分が足の裏の感覚を感じる神経が集中している場所です。

感覚受容器、侵害受容器、自由神経終末、神経、中枢神経などがバグのようなものを起こし、痛みが出ていることが多いのです。

痛みを改善するにはとにかく様々な刺激を入れて感覚を変えることが最も重要です。

バイオメカニクス・構造面にフォーカスすることも大事ですが、感覚を変えることも大事です。

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川崎浩司

「ながさき整骨院」代表  川崎浩司

厚生労働大臣免許 柔道整復師

2012年開業 目立つ看板を出さずひっそりと口コミ中心のスタイルで運営中。

人見知りで人前で喋ったり、目立つことが苦手なのに、うっかり(株)医療情報研究所から2018年に全国の徒手療法家向けのDVDを出版

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