腰痛 膝痛 解剖学

膝(ひかがみ・膕)と腰の痛みの意外な関係とは?

ひかがみって言葉は聞いたことありますか?

漢字で書くと 膕 です。

古めかしい感じですが、日本には昔からある感じ、言葉です。

場所は、膝の後ろ側のくぼんでいるところです。

膝の後ろ側のくぼんでいるところを「ひかがみ」と呼びます。

また、これは諸説ありますがひかがみを火鏡と書くこともあるそうです。

なぜ火鏡と呼ぶのかというと、その人の全身状態を表しているからだとか。

この「ひかがみ」を触って痛がる場合は、身体が悪いなどの言われていたそうです。

「ひかがみ」は肩こりや腰痛に効く?

実は、膝の後ろ側の「ひかがみ」、腰痛や肩こりに効くことで有名だったりします。

実際に、腰痛の改善ポイントで、鍼灸ではこの「膕」「ひかがみ」に鍼を打つことも多いそうです。

また、操体法でも膝裏は有名ですよね。

つま先上げの操法だったと思います。

腰が痛い方は、ひかがみを優しく丹念に触ってみてください。

ゴリっと硬く、触ると飛び上がるほど痛い場所があると思います。

このゴリっとしたところがなくなると、腰痛がラクになると言われています。

「膕」は膝窩筋? 坐骨神経?

膕は「ひかがみ」と読みます。

膝の後面にある菱形の凹みです。

英語では「Fossa poplitea」と言います。

膝周辺は、関節面も凸凹していて、意外に複雑な構造です。

付着する筋肉の数も多ければ、関節運動も意外と複雑です。

重要な神経や血管の通り道でもあります。

「ひかがみ」の関連する筋肉

  • 膝窩筋
  • 大腿二頭筋、
  • 半腱様筋
  • 半膜様筋
  • 腓腹筋

大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の3つの筋肉のことをハムストリングスと言います。

「ひかがみ」を通る神経

坐骨神経が脛骨神経と総腓骨神経に分かれ、脛骨神経は中央部を通ります。

総腓骨神経は大腿二頭筋の内側に沿って下行する。

「ひかがみ」を通る血管

  • 膝窩静脈
  • 膝窩動脈

「ひかがみ」の触診と言えば一般的には膝窩筋の触診のこと

膝窩筋

起始大腿骨の外側顆後面
停止脛骨の後方内側上部
支配神経脛骨神経(L5、S1)

「膕」「ひかがみ」の痛みが腰痛が緩和する理由!

膝窩筋

起始大腿骨の外側顆後面
停止脛骨の後方内側上部
支配神経脛骨神経(L5、S1)

脛骨神経は坐骨神経の枝です。

膝窩筋をモビリゼーションするは、坐骨神経をモビリゼーションするとも言えます。

坐骨神経を良くすることで、腰痛を緩和できるということですね。

また、坐骨神経を良くすることで、腕神経叢を良くすることもできます。

腕神経叢を良くすることで、肩こりも緩和できることも期待できます。

参考文献

https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2005/0/2005_0_C0448/_article/-char/ja/

https://ci.nii.ac.jp/naid/130005013999

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27894238

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川崎浩司

「ながさき整骨院」代表  川崎浩司

厚生労働大臣免許 柔道整復師

2012年開業 目立つ看板を出さずひっそりと口コミ中心のスタイルで運営中。

人見知りで人前で喋ったり、目立つことが苦手なのに、うっかり(株)医療情報研究所から2018年に全国の徒手療法家向けのDVDを出版

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