「足の裏全体が痺れた違和感がある。」
「足が痛くて地面に着けない。」
というと腰椎椎間板ヘルニアを疑うかもしれません。
椎間板ヘルニアではなく、足根管症候群ということもあります。
足根管症候群という名前は聞いたことありますか?
どちらかといえばマイナーな疾患かもしれませんね。
足根管症候群は、
「足の裏全体が痺れて違和感がある」
または「ビリビリ痛くて足を地面に着けない」という症状を訴えて、病院などを受診することが多いです。
これでは、そもまんまですね(笑)
足根管症候群とは何か? 足根管症候群の原因と対策を解説していきます。
足根管症候群について
足根管内の神経の通り道に何らかの原因があり、足の裏に痺れや痛み、違和感などの症状がでるという病気の総称です。
画像参照元
http://www.neurospine.jp/original46.html
足根菅を通るもの
- 脛骨神経
- 長母趾屈筋腱
- 長趾屈筋腱
- 後脛骨筋腱
- 後脛骨動脈・後脛骨静脈
足底〜趾先を支配する脛骨神経が「足根管」と呼ばれる内果(内側のくるぶし)の下のトンネルを通ります。
足根管症候群の原因は?
足根管の内側には足の骨があります。
足根管の外側には強固な靭帯組織で囲まれています。
足根管周辺に炎症や腫瘍などが発生すると、腫れた圧力の逃げ道がなく神経に問題が起きて痺れや痛み、違和感を引き起こします。
足根管を通る神経に問題が起きる原因は、下記のものが挙げられます。
- 足根管内のガングリオン
- 足根管内の腫瘍
- 足首の捻挫・骨折などの外傷性によるもの
- 糖尿病など
- 神経が過敏になる
などが原因のことが多いです。
特に重症な方は・・・
足の裏に激しい痛みや痺れを訴える方は、距骨下関節が長期に炎症を起こしています。
距骨下関節が炎症を起こし、骨棘という変形が生じます。
骨棘が足根管内に発生し、脛骨神経に直接刺さっていることもあるそうです。
こうなってしまっていますと、徒手療法ではどうにもなりません。
手術などで直接、骨棘を除去することを検討するべきです。
足根管症候群の原因は、多岐に渡ります。
原因をMRIなどで詳しく調べることは大切です。
足根管症候群の原因が腫瘍や足の変形などであれば手術を検討するべきです。
足根管症候群は治りずらい?
非常に治りづらい症状です。
足は非常に繊細で敏感で感覚が鋭い部位です。
バイオメカニクス・解剖学的なことを散々書きましたが、バイオメカニクス・解剖学的面だけアプローチしても改善するという単純な話ではありません。
いわゆるバイオメカニクス的なことだけやれば改善するわけではないということです。
感覚を変えること
足の痛み全般に言えることですが、足の痛みの大半は組織の損傷と無関係に起こる感覚性の痛みが大半だとされています。
丸印がある部分が足の裏の感覚を感じる神経が集中している場所です。
感覚受容器、侵害受容器、自由神経終末、神経、中枢神経などがバグのようなものを起こし、痛みが出ていることが多いのです。
痛みを改善するにはとにかく様々な刺激を入れて感覚を変えることが最も重要です。
バイオメカニクス・構造面にフォーカスすることも大事ですが、感覚を変えることも大事です。