外反母趾というと、ついつい、親指にばかり目が言ってしまいますよね。
外反母趾で悩んでいる方は、なんとか外を向いてしまっている親指をなんとか矯正しようと試みていると思います。
様々なサポーターも販売されていますし、テーピング法なども調べて自分で行うこともできます。
上記の方法をいろいろやってみた方は、あることに行き着きます。
運動療法が必要だということに。
いくら矯正しても、矯正後の正しい位置を維持できないのですね。
下記のリンク先をご覧ください。
http://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000200421.pdf
外反母趾に対して推奨される運動療法が書かれています。
外反母趾に対して、一般的に推奨される運動療法
ホーマン体操
親指に幅広の輪ゴムを引っかけて行うホーマン体操というものがあります。
画像引用元 http://gaihan.fn69.com/info/archives/2006/05/post_26.html
タオルギャザー
これは説明しなくても良いかもしれませんが、一応。
タオルを床に置き、足の指や足の裏でタオルを引き寄せたり、丸めたりする運動です。
グーパー運動
足の指を丸めたり、広げたりする運動です。
まあ、そのまんまですね(笑)
ホーマン体操やタオルギャザー、グーパー運動。
3つの運動療法の動きは普段の生活で使わない動き
それも日常生活では、まずやる事がない動きです。
できてしまうという能力も足にはありますが、鍛えようとしている筋肉や関節は、立っている時や、歩くとき、走っているときにこそ機能させなければいけないのに、まったく違う運動で「足を鍛える」というのは、疑問点がでてきます。
そもそも一度低下したアーチが復活するかどうかは良くわかりません。
上記の3つの運動療法を行うと、実は外反母趾が悪化する?
外反母趾を引き起こすメカニズムを考えると、上記に挙げた3つの運動療法の効果をいうのは、非常に懐疑的に見ざるをえません。
外反母趾の方というのが、構造的に一番短いはずの第1中足骨が、一番長いはずの第2中足骨よりも長くなってしまっているのです。
特に子供の場合、先天的に第1中足骨が長くなってしまっており、外反母趾の原因になっているのです。
第一中足骨が第二中足骨よりも長い。
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構造的にどうしても第一中足骨が内反する。
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内側種子骨に付着する母趾外転筋は短縮位になり、外側種子骨に付着する母趾内転筋は伸長位となる。
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伸長された母指内転筋は静止張力が高まり、外側種子骨を外側に引く力が大きくなる。
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母趾が外反方向に引かれて変形が生じる。
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外反母趾
外反母趾のメカニズムを考えると、上記の3つの運動療法を行っても改善するかどうかは良くわかりません。
上記の3つの運動療法を行っても悪化することもないかもしれませんが、良くなるかどうかも良くわかりません。