仕事中だけでなく、プライベートでも手は一日中、使いっぱなしです。
一日中使っているわけですから、手が痛いというのは、なかなかストレスです。
手首を反らせると、手首の真ん中が痛い・・・
というトラブルを訴える方というのは、多いのです。
特に、PC作業で、マウスを使う際には、手首を反らせて使います。
またスマホ操作などでも、手首を軽く反らせて使うことが多いのではないでしょうか?
何かと、手首をいうのは、反らせて使うことが多いです。
なぜ、手首に痛みが出るのかと言いますと、身体の使い方に問題があるのです。
具体的にいうと、手首の使い方と、肩甲骨の使い方の2つです。
解説していきます。
原因その1 手首を小指側に曲げて使っていませんか?
普段、こうやって使っていませんか?
手首を小指側に曲げて使っていませんか?
手首を反らせると、痛い方は、マウス操作の際に、手首が少し小指側に曲がっていることが多いはずです。
手首を小指側に曲げることを尺屈というのですが、尺屈の状態で手首を使うと、手首の関節の可動域が増え、前腕の筋肉や骨がうまく使えず、負担が増えて、痛みが出てしまうのです。
手首を親指側に曲げて使う
写真のように、親指側に曲げた状態を、橈屈と言います。
マックスまで親指側に曲げてロックした状態(橈屈)にすると、手首の可動域が最も小さくなり、手首が締まります。
手首の可動域が最も小さくなり、手首が締まっている状態だと、前腕の筋肉や骨をうまく使うことができます。
サポーターやギプスなどで固定しなくても、自然に手首を締めて、手首だけではなく、腕全体で操作することができるようになります。
まずは、日々の使い方を改めてください。
腕立て伏せをすると、手首が痛くなる方は、手首をハの字に形にして行うと、痛みが出ません。
手首を小指側に曲げて使っている場合の対策は?
まずは、手首を橈屈位(親指側に曲げて使う)にして、使いましょう。
慣れるまでは大変ですが、反復練習あるのみです。
セルフケア
手首の指の骨の間の部分を緩めてみてください。
中手骨という骨です。
手首の真ん中に痛みがある方は、この中手骨の骨の間が、固まっていて、ちょっと押すだけで痛みがあるはずです。
手首の関節が動きすぎて痛みが出ているわけですから、この手根骨だけでなく、中手骨という骨の動きにも問題が出ています。
この中手骨の間を緩めるだけで、中手骨の動きが良くなります。
手首を反る時に、中手骨の動きが良くなれば、手首の関節の負担を減らすことができます。
まだ、軽度な方でしたら、このセルフケアだけで、ある程度痛みは軽減します。
簡単にできると思いますので、是非やってみて下さいね。
原因その2 肩甲骨がうまく使えていない
一般論になりますが、どこかが痛くなるということは、身体の連動が、止まってしまっているということです。
身体を固めて行うスポーツはありません。
柔らかくしなやかに使うことが大原則です。
手首を反らせると、手首の真ん中が痛くなるということは、手首の反らせる動きをしたときに、どこかで連動が止まっています。
どこで止まっているかと言いますと、肩甲骨です。
肩甲骨下制の動きができていない
手首を反らせると、手首の真ん中が痛くなる場合、鎖骨と肩甲骨を押し下げるような、肩甲骨下制の動きができていないのです。
図だけですと、難しいと思いますので、動画を貼ります。
という動きです。
実は、手首を反らせる動きを、身体全体で行うと、上腕外旋・肩関節外旋・肩甲骨下制の動きになります。
ベンチプレスや、腕立て伏せの動作で考えると、非常にわかりやすいと思います。
肩甲骨下制の動きを伴わない状態で、手首を反らせると、手首が痛くなるか、肘が痛くなるか、肩の前側など、どこかに負担がかかります。
実は、手首を反らせる動きを、身体全体で行い、上腕外旋・肩関節外旋・肩甲骨下制することで、手首の反らせる動きを、体全体で逃すイメージになります。
手首を反らせると、手首の真ん中が痛くなる方は、この肩甲骨下制の動きがうまくできない方が非常に多いです。
下の懸垂の動画も参考になるかと思います。
懸垂も同じです。
身体全体で懸垂を行うには、上腕外旋・肩関節外旋・肩甲骨下制の動きになります。
肩関節外旋(肩甲上腕関節)
手の平を、真正面に向ける動きとでも言いましょうか。
図だけですと、難しいと思いますので、動画を貼ります。
肩関節外旋(肩甲上腕関節)を開くような動きをすると、肘がお腹にぶつかるような動きになります。
また、結果として肩甲骨下制の動きになります。
l懸垂の動きを行うと、肩関節外旋、上腕骨外旋、肩甲骨下制の動きで行うことになります。
ベンチプレス、腕立て伏せでも同様です。
肩甲骨下制の動きを伴わない状態で、ベンチプレス、腕立て伏せを行うと、手首が痛くなるか、肘が痛くなるか、肩の前側などなど、どこかに負担がかかります。
手首を反らせると、手首の真ん中が痛くなる方は、猫背気味の方が多い
肩関節外旋、上腕骨外旋、肩甲骨下制は、結果首が長くなり、胸を張って、肩甲骨を寄せる動きになります。
日本人は、肩こりの人が多いというのも、この「肩関節外旋、上腕骨外旋、肩甲骨下制」という動きが苦手な人が非常に多いように感じます。
単に肩甲骨を寄せる、胸を張るという動きとは、似ていますが、違う動きです。
「肩関節外旋、上腕骨外旋、肩甲骨下制」の結果、単に肩甲骨を寄せる、胸を張るという動きになります。
「肩関節外旋、上腕骨外旋、肩甲骨下制」がうまくできない・・・
残念ですが、背骨や骨盤の状態、肩甲骨や鎖骨の状態、腕のねじれ具合によっては、「肩関節外旋、上腕骨外旋、肩甲骨下制」がうまくできないことがあります。
なんらかの介入が必要です。
専門家に診てもらいましょう。
肩甲骨がうまく使えていない場合の対策は?
「肩関節外旋、上腕骨外旋、肩甲骨下制」で、手首を反らせて使いましょう。
慣れるまでは大変ですが、反復練習あるのみです。
慣れるという意味では、腕立て伏せの動きで慣れるといいと思います。
腕立て伏せを、やっても手首が痛くならなくなれば、日常生活で手首が痛くなることは、まずないです。
逆に、腕立て伏せをやると手首が痛くなるということは、「肩関節外旋、上腕骨外旋、肩甲骨下制」ができていないと思われます。
ですが、残念ながら「手首が橈屈位」、「肩関節外旋、上腕骨外旋、肩甲骨下制」ができていても、手首に痛みが出ることがあります。
手根骨(手首の骨)がうまく動いていないことで、手首を反らせると、痛みが出ることがある
ということです。
手首から先は。これだけ細かい骨がたくさんあります。
手根骨と言われる、月状骨、舟状骨、大菱形骨、小菱形骨、豆状骨、有鈎骨、有頭骨、三角骨という骨達です。
この小さな骨が、うまく動けないと、手首を反らせる動作に支障をきたします。
手根骨が、うまく動けない場合は、なんらかの介入が必要です、
専門家に診てもらいましょう。
最後にまとめると
手首を反らせると、手首の真ん中が痛い【手首の腱鞘炎】の原因は?
手首を小指側に(尺屈)して使っている。
肩甲骨をうまく使えていない。
の2つです。
対策としては、
手首を橈屈位(親指側に曲げて使う)にして、使いましょう。
「肩関節外旋、上腕骨外旋、肩甲骨下制」で使いましょう。
の2つです。
手首を橈屈位、「肩関節外旋、上腕骨外旋、肩甲骨下制」で手首を反らせても痛みが出る場合、手根骨や背骨や骨盤の状態、肩甲骨や鎖骨の状態、腕のねじれに問題があります。
ますは、一度ご相談を。