大腿筋膜張筋・腸脛靭帯の解剖学
大腿筋膜張筋・腸脛靭帯は、股関節〜膝をまたぎ、股関節・膝関節の動きに関わります。
大腿筋膜張筋・腸脛靭帯は大臀筋、中臀筋と連結しています。
腸脛靭帯は靭帯という名前がついていますが、筋肉的な仕事をしています。
大腿筋膜張筋・腸脛靭帯のバイオメカニクス
大腿筋膜張筋・腸脛靭帯の作用として
- 股関節 内旋・屈曲・外転
- 膝関節 屈曲 伸展
- 下腿の外旋
knee out (ニーアウト)で、膝関節を外側から支える形で「動作の安定」を保ちます。
股関節内旋(ニーイン)する時に「大腿筋膜張筋・腸脛靭帯」が強く働きます。
膝関節の作用で屈曲・伸展となっていますが、どういう事でしょうか?
屈曲・伸展ということは、正反対の動きですよね?
そんなことはあるのでしょうか?
実は、「大腿筋膜張筋・腸脛靭帯」は膝関節の屈曲角度で作用が変わるのです。
- 膝関節屈曲90°以下(膝を深く曲げる動作)で、「膝伸展」
- 膝伸展屈曲90°以上(膝を浅く曲げる動作)で、「膝屈曲」
なんと、膝関節90°を境目に、作用が切り替わるのです。
スクワットの切り返しや、立ち上がる時など、股関節の挙上方向に働くと、多くの場合「膝を深く曲げる動作」(膝関節屈曲90°以下)です。
「膝関節屈曲90°以下」になると、大腿筋膜張筋・腸脛靭帯が「膝伸展」に作用し股関節(骨盤)挙上の手助けをします。
股関節を内旋(ニーイン)して、大腿骨を内側に絞る事で、大腿筋膜張筋・腸脛靭帯をフル活用して、立ち上がり動作を手助けすることを可能にするわけです!
外側広筋の解剖学とバイオメカニクス
外側広筋の作用として
- 膝関節の伸展
- 下腿の内旋
があります。
起始部
- 大腿骨(大転子、粗線外側唇)
- 大腿の外側面で大転子の下部
膝蓋骨の上縁外側から膝蓋靭帯をへて
停止部
- 脛骨粗面
中間広筋、内側広筋、大腿直筋と一緒に大腿四頭筋を構成しています。
支配神経
- 大腿神経