アキレス腱炎、腸脛靭帯炎、足底腱膜炎、野球肘、テニス肘、ゴルフ肘、などいわゆる腱鞘炎と言われる疾患です。
スポーツにおいてはオーバーユース障害などで知られています。
炎症の炎とついているので、炎症が起きている→アイシングしよう!と一昔前までは言われていました。
最近の研究で分かったことが、組織の炎症ではなく、組織の変性だと言われています。
反復性の組織へのストレスの障害
競技をしていると同じような動作を何度も反復をします。
競技以外でもデスクワークや様々な仕事でも日々同じような動作の繰り返しになります。
そのような繰り返しの動きによる問題が「Repetitive stress injury」もしくは『Cumulative stress injury」と言われます。
反復性の組織へのストレスの障害です。
このような慢性的な腱の問題にはアイシングというのがあまり意味をなさないと考えられてきました。
その理由として慢性の腱炎では実は「炎症」が起きていないということがわかってきました。
〇〇腱炎=炎症ではない
慢性的な腱などの組織の問題として把握すべき考え方がいくつかあり、
Cumulative Stress(Injury) Cycleと呼ばれる反復性の組織へのストレスのサイクル
組織に反復ストレスがかかる
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組織の微細損傷や組織の線維の異構築などが発生
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筋の過剰収縮や組織の内部環境の変化により、組織の粘性が上がる
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固有感覚受容器に影響が発生し、感覚のフィードバック、神経系のコントロールが乱れる
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筋収縮のアンバランス、関節運動の乱れが起きる
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反復ストレスがかかっている部位の「感覚」が変化して痛みとして起きることがある
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その乱れによって動作不正が発生し、最初に戻って局所のストレスがよりかかる。
このようなメカニズムで障害へと繋がると言われています。
関節包、靭帯などの組織は機械受容器が多く、滑液包などの組織は侵害受容器が豊富
関節包、靭帯などの組織は機械受容器が多く、滑液包などの組織は侵害受容器が豊富です。
確かに靭帯、腱などが線維構造として損傷していても痛みがない場合もあるけど、関節包の炎症は痛みが強く出ます。
腱などは、侵害受容器が少ないため、痛みが出にくく、非常に悪化してから痛みが出ることが多く、余計に難しいのかもしれませんね。
参考文献