産前・産後 骨盤矯正

産後の骨盤矯正について

この記事をご覧になっているということは産後に身体のことでお悩みではないでしょうか?

ご出産おめでとうございます。

赤ちゃんってどうしてあんなに可愛いんでしょうね!

私自身、小学生の息子がおります。

出産、育児中の妻を近くで見てきました。

出産・育児は身体のダメージも大きいですから、身体の不調でお困りではないでしょうか?

  • 抱っこで背中や腰がパンパンに張っていて痛い・・・
  • 首や肩が凝っているを通り越して痛い・・・
  • 骨盤や股関節が痛い・・・
  • 抱っこのせいか、親指、手首や肘が腱鞘炎で痛い・・・
  • 骨盤がズレているのか姿勢や歩き方がおかしい気がする
  • 朝起きたらすでに疲れていて、寝ても寝ても疲れが取れない

などでお困りではないでしょうか?

産後のあなたにまず必要なこと

整体屋の私がいうのもアレなのですが、産後のあなたに必要なことは、実は産後整体でも骨盤矯正でもありません。

  • 充分な睡眠と栄養
  • 色々な方と言葉を交わすことです

それでもツラい時には頼ってください。

ベストを尽くします。

産後の骨盤矯正が必要な場合と、不必要な場合

実は産後の骨盤矯正は必ずしも必要というわけではありません。

そもそも、昭和以前は骨盤矯正なんてありませんでした。

出産前、骨盤は一年ほどかけてニューテーションしていきます。産後は、逆に3カ月かけてカウンターニューテーションしていきます。

昔は産後すぐに働きに出ずに、100%母乳で育てることが当たり前だった時代がありました。

100%母乳で育児をすることで、リラキシンという女性ホルモンが出続け、3カ月かけてゆっくりと産後の骨盤が戻ったと言われており、骨盤矯正は必要がなかったのです。

また、タイミングもありました。

平成の頃、共働きが当たり前になり出し、産後すぐに働く方が増え、100%母乳で育てることが減り始めた時期です。

その頃、もみほぐし、なんちゃって整体ブームがあり、骨盤矯正が流行り始めたのです。

メディアなども骨盤矯正ブームに乗っかり、産後は〇〇ベルトをしないとダメだとか、骨盤矯正しないと危険です、という風潮になってしまったのです。

ニューテーション、カウンターニューテーションについて

ニューテーション、カウンターニューテーションという言葉をご存知でしょうか?

これは悪口ではありませんが、産後骨盤矯正の施術を標榜していて、ニューテーション、カウンターニューテーションを知らないのは、ちゃんとした骨盤矯正になっておらず、なんちゃんって骨盤矯正でしょう。

ニューテーション、カウンターニューテーションは仙骨複合運動です。

妊娠時、ニューテーションします。 ニューテーションとは、仙骨のうなずき運動とも呼ばれ、仙骨が腸骨に対して相対的に前傾し、腸骨が後方回旋する運動のことです。

さらに、腸骨の前方が閉じて、後方が開く運動をします。この動きをインフレアと言います。 

産む時の動きは、ニューテーション、インフレアする動きです。

逆に産後は締まりたいような運動をします。カウンターニューテーションです。

カウンターニューテーションとは、仙骨の起き上がり運動とも呼ばれ、仙骨が腸骨に対して相対的に後傾し、腸骨が前方回旋する運動を言います。

さらに腸骨の前方が開き、後方が閉じる運動をします。この動きをアウトフレアと言います。

産後は3ヶ月かけて戻ります。

運動といわれていますが動きはほとんどなく、インフレアでは関節の後方にある靭帯が若干緊張し、アウトフレアでは関節の前方にある靭帯が若干緊張すると考えられています。

長々と書きましたが、骨盤帯の動きは、重要ではありますが、それほど動きません。近くにある股関節の方がダイナミックに動きます。

骨盤よりも股関節の調整の方が重要?

他で産後の骨盤矯正を受けてみたけど、いまひとつ効果を実感できなかった方は多いのではないでしょうか?

それもそのはずで、恥骨結合や仙腸関節のように、そもそもほぼ動かない関節がほんの少し動きがついたところで、劇的に変わった感じはしないと思います。

これは、世の中の施術家の多くが、勉強不足で骨盤帯の解剖学の知識が不足しているため、やたらと神格化して崇めている風潮があります。

仙腸関節の問題は万病の元のように崇められていますが、全身にあるほとんど動かない関節の一部に過ぎません。

これも悪口ではありませが、L4(腰椎4番)をバキッと鳴らして骨盤矯正と謳っている施術家も多いですね。これはただの腰椎の矯正で、仙腸関節の矯正ではありません。

話が脱線してしまいましたが、身体をラクにしていくことを考えたら、股関節、股関節周りの筋肉、股関節周りのファシアを緩めていく方が、身体がラクになった効果は実感しやすいと思います。

骨盤帯よりも股関節の方がはるかに動きますし、付着する筋肉やファシア、関連する神経もおおいですからね。

自宅で何かをやるのでしたら、股関節周りのストレッチを適当にやる方が、変な骨盤ケアをするよりよっぽど良いと思います。

骨盤の解剖学

骨盤は5つの骨から構成されます。

  1. 腸骨 左右両側に広がるように位置して、おしりの立体感を出します。
  2. 仙骨 骨盤の中心に位置している骨であり、背骨の終点でもあり、腰椎とも関節を成しています。
  3. 恥骨  骨盤の前面下部に位置し、恥骨結合により前面で左右の恥骨が連結しています。
  4. 坐骨  座るときに面と接する骨です。
  5. 尾骨 仙骨の先端の骨です。

腸骨・恥骨・坐骨の3つの骨を合わせて「寛骨」とも言います。

骨盤の関節

骨盤は、身体の機能にとって重要な関節が3つあります。

  1. 腰仙関節 腰椎と仙骨との関節
  2. 股関節 大腿骨と腸骨との股関節
  3. 仙腸関節 仙骨と腸骨の関節

産後のママ向けのワークショップ

コロナ禍以前は、不定期で開催しておりましたが、現在はお休み中です。

コロナ禍が終わり、要望があれば再開するかもしれません^_^

オィドロディさんによる開催レポートはこちら↓

ワークショップ「整骨院の先生による産後ママの体の悩み改善講座」開催レポート

  

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川崎浩司

「ながさき整骨院」代表  川崎浩司

厚生労働大臣免許 柔道整復師

2012年開業 目立つ看板を出さずひっそりと口コミ中心のスタイルで運営中。

人見知りで人前で喋ったり、目立つことが苦手なのに、うっかり(株)医療情報研究所から2018年に全国の徒手療法家向けのDVDを出版

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