この記事をご覧になっているということは手首の腱鞘炎でお困りでしょうか?
私自身、手首の腱鞘炎の痛みで悩まされたことがあります。
できるだけわかりやすく手首の腱鞘炎についてまとめました。
参考にしていただけると嬉しいです。
腱鞘炎は結果であり、原因ではない?
初めまして!今日は宜しくお願いします。手首の腱鞘炎でお悩みだと伺いましたが・・・
初めまして。こちらこそ宜しくお願いします。はい、もうかれこれ一年くらい悩んでいます。
最初は、治るかなあって思って様子を見ていたんです。1ヶ月経っても全然良くならないどころか痛みが増してきまして。ネットで調べてみたら、腱鞘炎じゃなかと思いました。
ネットで調べていたら不安になってきまして、一度整形外科に行くことにしました。レントゲンでは骨に異常はないと言われまして、痛み止めと湿布をもらいました。1ヶ月くらい様子を見て、痛みが引かなかったら注射しましょうと言われました。あと、「安静にして、極力使わないようにして下さい」と言われました。
仕事で一日中、パソコンを使っているので、安静にして使わないのは難しく・・・ 1ヶ月経っても、痛みは引きませんでした。注射は凄い痛いって聞いていたので、それっきり病院にはいきませんでした。行ってもまた痛み止めと湿布かなと思いまして。今度は、接骨院や整骨院に行ってみようと思いました。
なるほど!それで、近所の保険が使える整骨院に行ったんですね?
はい! そうなんです。とりあえず、わからなかったのでネットで調べて行ってみました。
はい、痛かった場所に電気をかけてもらったり、超音波っていうんですか? ジェルみたいなのを塗って、やってもらいました。治療を受けた後は、良いかな?って思ったんですけど、やっぱり仕事で手を使うとまた痛くなっちゃって・・・で、やっぱり「安静にして、極力使わないようにして下さい」と言われました。で、他の整骨院にも行ってみました(笑)
(笑)いや、どんなものかと思いまして。今回、手がこんな痛くなるまでは、肩がこってマッサージくらいは行ったことありますが、整骨院とか治療院が初めてだったので。もう、藁をもすがる思いです(笑)
違いましたね!痛い場所に電気かけるのは一緒なんですが、そこは超音波とかはやらず、マッサージとか指圧でした。
同じ整骨院でも、先生の治療方針でも結構違いますからね。
肩こりとか、首とからも腱鞘炎になっている言われて、肩とか首にも電気をかけて、マッサージを受けてました。
治療を受けた後は、良いかな?って思ったんですけど、やっぱり仕事で手を使うとまた痛くなっちゃって・・・で、やっぱり「安静にして、極力使わないようにして下さい」と言われまして。で、会社が同じ今井さん(仮名)から先生のことを聞きまして、今日来ました(笑)
腱鞘炎の方は肩甲骨が安定して使えていない?
なるほど、わかりました!お話をお伺いしていると、なぜ腱鞘炎がよくならなかったかわかってきました。
はい。腱鞘炎は結果であり、腱鞘炎の原因は痛い場所以外にあるんですよ。痛い場所をいくら治療しても、その場しのぎで根本解決ではないんです。
え!どういうことですか? 手首が悪くないってことですか?
はい。手首が痛いかもしれませんが、手首の痛い場所に問題はありません。痛い場所って動きすぎてしまって炎症が起きて痛みが出ているんです。
手首の周りの筋肉が固まっているから腱鞘炎になってるって言われて緩めるようなマッサージを受けてましたけど・・・
関節が動きすぎて炎症が起きて痛いので、筋肉が固まって動かないようにするんです。手首の周りの筋肉が固まるのも、そういうわけです。固いからって何でもほぐせばいいってものではないんです。
言われてみれば、確かに・・・でも、何で私、手首が動きすぎちゃうんですか?
肩甲骨が受け皿として機能していないと、手首や肘に負担が大きくなり、炎症を起こしてしまい、腱鞘炎になるというわけです!
もっというと、胸椎という背骨の上の部分と肩甲骨安定してうまく使えていないことが多いですね!

あ、でも肩とか背中、首をマッサージされても治らなかったのは何で?
ただマッサージするだけでは、背骨とか肩甲骨がうまく使えるようにはならないです。肩甲骨に求められている機能は安定性です。腕や手を安定して使うためには、胸郭上で安定性が必要ということです。安定性は、固定性とは異なります。固定性ですと、ただ固めているだけです。安定性は、正しいアライメントで柔軟に適切に動けるということです!とは言え、肩甲骨は、動き過ぎていても不安定になり、問題が出ます。闇雲に肩甲胸郭関節の可動性をあげればいいというわけではないということです。正しいアライメントで、柔軟に適切に動けるということが重要なのです!
そういうことなんですね。背骨や肩甲骨が使えるようになれば腱鞘炎は、治りますか?
補足
肩甲胸郭関節の機能は、ステビリティです。
肩甲胸郭関節の機能は、モビリティと思われがちですが、ステビリティなのです。
肩甲胸郭関節の機能であるステビリティが失われているために、肘や手首の負担が大きくなり、負担が大きくなり、炎症が起きて痛みが出るということです。
肘などの負担を減らすためにも、肩甲胸郭関節の機能を理解し、うまく使えるようにすることは非常に重要です。
Joint By Joint Theory(ジョイント・バイ・セオリー)関節の機能について
腱鞘炎の原因は他にもある?
理論上は治ります!もちろん、肩骨や背骨以外もみるところはありますが!
全身ですね! 肩甲骨や背骨以外にも、みていくポイントは、たくさんあります。まず足首の動きや骨盤、肩関節の動き。あ、あと手の指の関節、手根骨と言って、手首から先だけでも、これだけ骨があるんです。
こんなにたくさん、小さい骨があるんですね! 知りませんでした!

関節って8方向に基本は動きます。まず、腱鞘炎の方はこの手根骨のどこかがうまく動いていないこともありますね。
そんな動くんですか?触っても固くて動く感じしませんけど。
動くと行っても、こうやって数ミリくらいの動きなんです。でも、この数ミリの動きが大切なんです。だから手はこれだけ細かく複雑な動作ができるわけです。
なるほど!じゃあ、私も手根骨や指の関節を調整してもらえば一件落着?(笑)
はい。もちろん手根骨や指の関節を調整するだけで腱鞘炎が良くなっちゃう人もいますよ!
肩甲骨、背骨、手根骨の調整で、ほぼ良くなる方もいます!
肩甲骨が上手く機能していないパターン3つ!
- 肩甲骨「内側」の機能不全
- 肩甲骨「下部」の機能不全
- 肩甲骨「上部」の機能不全
に分けることが出来ます。
この中でも特に多いのが、「肩甲骨の内側の機能不全」です。
肩甲骨の内側が体幹部から離れてしまい、肩甲骨がうまく機能できない状態を「肩甲骨の内側の機能不全」といいます。
その結果起こる姿勢が、「猫背」のような不良姿勢です。
「肩甲骨の内側の機能不全」では、筋力トレーニング、投球動作などで肩の故障リスクが増えます。
「肩甲骨の内側の機能不全」に伴い、胸椎の伸展動作もうまく行えなくなっていることも多いです。
「肩甲骨機能不全」が起こる原因として最も多いのが
- 体幹部(姿勢維持)の筋出力の低下
- 前鋸筋・菱形筋・僧帽筋の筋出力の低下
があります。
「肩甲骨の内側の機能」 を上手く働かすためには、「伸展ー収縮」の刺激が大切です!
手首の腱鞘炎を改善するには、「肩甲骨を正しい位置に収める力」が重要になります!
まとめ
手首の腱鞘炎は、肩甲骨が受け皿として機能しなくなっているケースがほとんどです。
手首の腱鞘炎を改善するには、「肩甲骨を正しい位置に収める力」が重要になります!