最近は、めっきり減ってしまいましたが、開業を考えている後輩や同級生から相談を受けることがありました。
開業に関しての相談ですね。
開業して14年目が経ちましたが、秘訣のようなことを聞かれてもうまく答えられないことも多く、、、
運が良かったのかなあ、、、としか思えません。
世の中には、「月商〇〇万円!」「売上10倍アップ!」のような経営セミナーや塾が多くありますが、これらはノウハウのような類いで、いわば「戦術」です。
もっというと情報商材っぽい感じのビジネスですよね。
では、これらのセミナーや塾に行って、本当に売上が上がるのでしょうか?
これも、よく聞かれます。
私は、こういうセミナーや塾に行って成功した同業者を見たことがありません。
これは言い方が悪かったですね。
もちろんセミナーや塾に行って成功した同業者もいるのですが、塾やセミナーに行かなくても成功できたんじゃないか?と思ってしまうのです。
もちろん一時的に売上が上がった先生もいますが、あくまで一時的に上がっただけで、長期的に見ると、前と変わらないか、前より悪くなったか、という状態に陥っているように思います。
自分の状態が好転すれば、周りの人に話しますが、ダメになった話は周りに話しませんよね。
ちょっと話がズレるかもしれないのですが、マインドセット?コーチング?的なことを研修や塾で教えられるそうなのですが、優秀と勘違いさせるマインドコントロールなのかなと思います。
ああいう研修や塾に行って、妙に人を見下すようになったりして、私のような零細経営者は、人間関係を切られてしまうことが多いのですよ、、、
これは有名は話ですが
プロ野球の故野村克也監督は、「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。」と述べています。
負けるときは負けるべくして負けているのです。
この言葉はもともと、江戸時代の大名で剣術の達人でもあった松浦静山の剣術書にある一文から引用されたものだそうです。
「負けるときには、何の理由もなく負けるわけではなく、その試合中に必ず何か負ける要素がある。一方、勝ったときでも、すべてが良いと思って慢心すべきではない。勝った場合でも何か負けにつながったかもしれない要素がある」という意味です。
経営のような話に落とし込むと、成功には偶然や運の要素が多く、その要因は実は本人にも誰にもわからないことが多いのです。
その反面、失敗には再現性があります。やってはいけない事をやってしまうと必ず失敗するということですね。
だから実際には、むしろ失敗から多くのことが学べるものです。
ところが、この失敗した話というのが、あまり出てきません。
テレビ番組で言うと、しくじり先生。
研修、勉強会、セミナーなどで、話を盛った自慢話や武勇伝ばかりで、これでは参考になりません。
成功条件を追い求めることは不可能に近いのです。
どうすればいいかというと、負けない経営、やってはいけない事を知ることが大事なのです。
負けない経営は、才能やひらめきではなく、地道な努力で作ることができます。
そのためには、とにかく勉強するしかありません。
セミナーや勉強会に行かないと勉強をやった気にならない、これはダメです。
セミナーや勉強会は受動的な学習です。
毎日仕事をしていれば疑問点やわからないことが出てきます。
自分で問題を発見し、解決策を考える、これは能動的な学習です。
負けない経営をするためには、能動的な学習を積み上げるしかないのです。
毎日毎日、一生懸命考えながら施術をして、課題や疑問点を見つけて勉強をする。
これを毎日繰り返すしかありません。
これはどの業種でも同じではないでしょうか?
極真空手の大山倍達先生にこんな言葉があります。
「確かに空手はね、毎日同じ事を繰り返すんだからこれは普通の人なら飽きが来ても当然だ。しかしね、諸君たち、修業とはこんなものです。」