筋膜からfaciaへ、医療関係者の間で認識が変化しています。
まだまだfaciaを理解し、語れる療術家は少ないと思われますが。
faciaとは、いわゆる全身の組織間結合や組織自体を包み込んでいる結合組織の一種で、全身にある臓器を多い、接続し、情報伝達を担う繊維性の立体網目構造状の組織です。
faciaは臓器の動きを滑らかにし、支え、保護して位置を保つシステムであり、保護と伝達の機能を有しています。
また、適度な固定とともに筋収縮による動きの伝達を生み出しています。
これまでfaciaは解剖において、邪魔なもの、不要なものとして扱われており、研究対象にもなりませんでした。
近年、faciaは注目を集めています。
それは痛みと密接な関係があることがわかったのです。
痛みは皮下の組織で感じることが多いのですが、そこにはfaciaが存在します。
superficial faciaとdeep faciaは皮下に存在するfaciaですが、その中を末梢神経や毛細血管が方向を誘導され走行しています。
また、痛みの受容器である自由神経終末やさまざまなメカノレセプターもfaciaに局在します。
faciaの異常により、緊張力の伝達が阻害されたり、関節可動域が制限されたり、微小循環が傷害されたりすることで、痛みが発生します。
そこには、facia間に存在する線維芽細胞や肥満細胞、平滑筋細胞の活性化、血流を部分的に阻害されることによる側副血行路の形成、痛みの神経繊維であるC繊維や Aδ繊維の誘導、炎症性サイトカインの集積など、さまざまな生体反応が複雑に発生していると考えられています。
