頭蓋骨調整

「頭蓋骨調整(矯正)」について

最近は、頭蓋骨や顔への施術を行うセラピストが増えてきました。

以前は、ほとんど施術箇所として扱われていなかった印象ですが、実はオステオパシーの頭蓋骨調整や頭蓋仙骨療法は、古くから世界中に伝わり行われています。

ちなみに、私がやっている頭蓋骨調整は、オステオパシーの頭蓋骨調整がベースです。

頭蓋骨調整で骨は動かない

実は頭蓋骨というのは、ヘルメットのような一つの骨で出来ていません。

23個(舌骨を入れると24個)の骨がパズルのように結合し1つの頭蓋骨を形成しています。

後頭骨・蝶形骨・側頭骨・頭頂骨・前頭骨・篩骨・下鼻甲介・涙骨・鼻骨・鋤骨・上顎骨・口蓋骨・頰骨・下顎骨・舌骨です。

それぞれ骨で小さいのですが、関節を作っています。

頭蓋骨が顔面の約60個の関節を繋いでいる縫合があります。

触診ができる縫合は約半分くらいです。

骨を動かすようなイメージで施術はするのですが、縫合でガッチリ結合されてる頭蓋骨は動きません。

縫合付近や筋肉の起始停止部にはファシアが豊富に分布しています。

頭蓋骨調整で変化が出るのは骨が動くのではなく、頭部の筋肉やファシア、神経リンパ反射点に刺激が入って頭蓋内圧が下がったり、神経に変化が起きて身体に変化が出ます。

頭蓋骨調整は難病含めあらゆる疾患に効く?

頭蓋骨調整は神格化されていますが、頭部の筋肉やファシア、神経リンパ反射点への施術といっても過言ではありません。

難病疾患、感染症、うつ病、アトピー、アレルギー、ADHD、自閉症、脳梗塞後遺症、癌など、頭蓋骨調整でなんでも治せると謳っているセラピストもいますが、これらはそもそも徒手療法の業務範囲外です。

情弱な人を騙そうにしか見えず、憤りを感じます。

頭蓋骨調整は、元々オステオパシーの頭蓋骨調整がルーツですが、海外の文章を日本語に直訳しているケースが多く、非常に読みこなすのが難解です。

そもそもオステオパシーに限らず全ての療法に当てはまる話なのですが、四肢を含む全身の検査・評価、調整ができることが前提です。

四肢を含む全身の調整ができないと、頭蓋骨調整が何をやっているのかわからないんですよ。

この辺りも、頭蓋骨調整のハードルを上げていたのではないでしょうか。

これは内臓の調整も同じですね。

四肢を含む全身の調整ができないと、内臓の調整が何をやっているのかわからないんですよ。

よくわからないから、変なセミナーとか勉強会に行って、変なことを吹き込まれると、頭蓋骨調整は難病含めあらゆる疾患に効くなんて言い出してしまうのです。

色々な先生が色々なことを言っていますが、適当な場合が多いです。

わかっていない先生ほど、全部わかっているかのようなことを言いますね。

頭蓋骨調整はどんな人に効くの?

ストレッチや指圧、揉みほぐしで効果が出ない人にめちゃくちゃ効きます。

頭蓋骨調整は筋スパズムの方に、めちゃくちゃ効きます。

徒手療法は、押すか引くのテクニックしかありません。

できることは。組織の硬い場所、動きの悪い場所を緩めていくことだけです。

ストレッチしたり、グリグリ揉んだりすると良さそうですが、全然柔らかくならない場合、ほぐれない場合もありますよね。

筋スパズムは、神経が問題で発生しています。

筋スパズムで筋肉が張っていたり、硬くなっている場合、ストレッチしたり、全然ほぐれないです。

または、カウンターストレインや操体法のような等尺性収縮で神経にアプローチすると、めちゃくちゃ効きます。

筋短縮の場合しか、ストレッチや揉みほぐしは効果ありません。

筋短縮とは、その名の通り筋肉が短く縮んでいる状態ですね。

揉みほぐし、ストレッチ系がメインに先生がやっている整骨院や整体院なんかは、筋短縮メインの患者さんが集まります。

ストレッチしたり、グリグリ揉んでも筋スパズム取れないです。

逆に神経だけのアプローチだと、筋スパズムは取れても筋短縮は取れないです。

私は揉みほぐしやマッサージ、ストレッチは不得意ですが、できれば両方上手にできれば最高ですね。

まとめると

頭蓋骨調整は筋スパズムの方、ストレッチや指圧、揉みほぐしで効果が出ない人にめちゃくちゃ効きますよ!

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川崎浩司

「ながさき整骨院」代表  川崎浩司

厚生労働大臣免許 柔道整復師

2012年開業 目立つ看板を出さずひっそりと口コミ中心のスタイルで運営中。

人見知りで人前で喋ったり、目立つことが苦手なのに、うっかり(株)医療情報研究所から2018年に全国の徒手療法家向けのDVDを出版

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