私の施術を何度も受けている方はご存知だと思いますが、自宅でのセルフケアを伝えることは、ほとんどありません。
「普段、家でやったことがいいことってありますか?」
と聞かれることも多いですが
「ないですね!」
なんて即答することも多いです。
理由はたくさんあるのですが、今回の記事は筋肉について書いていきたいと思います。
よく筋肉がパンパンに張っている、筋肉が凝っている、筋肉が固い、なんていう状態はよくあると思います。
ストレッチしたり、グリグリ揉んだりすると良さそうですが、全然柔らかくならない場合、ほぐれない場合もありますよね。
これには理由がありまして、大きく分けて3つに分類できます。
筋短縮
筋短縮とは、その名の通り筋肉が短く縮んでいる状態ですね。
こういった場合は、ストレッチしたり、グリグリ揉んだりすると良いのですね。
揉みほぐし、ストレッチ系がメインに先生がやっている整骨院や整体院なんかは、筋短縮メインの患者さんが集まります。
ストレッチしたり、グリグリ揉んでも筋スパズム取れないです。
筋スパズム
筋スパズムは、神経が問題で発生しています。
筋スパズムで筋肉が張っていたり、硬くなっている場合、ストレッチしたり、全然ほぐれないです。
頭蓋骨調整やっている先生、カウンターストレインや操体法のような等尺性収縮で神経にアプローチしている先生の整骨院や整体院なんかは、筋スパズムメインの患者さんが集まります。
うん、これはウチですね(笑)
神経系の施術だけでは、全部は筋短縮取れないです。
未分化の増殖した組織
やけどや怪我などをした後には、修復するために組織が集まり、傷口が盛り上がりますよね?
捻挫などの怪我をすると、皮下組織内で組織が集まってきて腫れます。
怪我した後は、未分化の結合組織、軟部組織、神経組織、血管組織が増殖して残ります。
足首捻挫して治った後、足首回すとボキボキ音が鳴ったりするのは、増殖した未分化の軟部組織がボキボキ鳴っているのです。
こういった場所も、いわゆる筋肉のコリのように言われることがあります。
未分化の神経組織、血管組織が増殖して残っていることで、侵害受容器も先鋭化してめちゃくちゃ痛みを発することも多いです。
未分化の組織については、注意が必要で、慎重に介入しなければいけないと考えます。
安全にセルフでできるのは筋短縮だけ
患者さんに安全に自分でできるのは、筋短縮の場合だけでしょう。
といっても、問題は、どうやって筋短縮しているかどうかを、鑑別するかなのです。
この検査をすれば、筋短縮と筋スパズム、未分化の増殖した組織を鑑別ができます、というのはありません。
私も万が一のことを考えると、あまり無責任に言えませんので、セルフケアやストレッチは勧めないのです。