揉みほぐしや指圧・マッサージでリカバリーを促す?
揉みほぐしや指圧・マッサージで疲労感は取れますが、疲労は取れません。
疲労が取れた気がするだけです。
揉みほぐしや指圧・マッサージのメリットとして、いわゆる血流が良くなって疲労物質などが流れて疲労が取れてリカバリーを促すという意見もあります。
揉みほぐしや指圧・マッサージにもデメリットがあり、筋小胞体は潰れ、筋膜や破れ、筋繊維は断裂するという問題も発生します。
中学生、高校生のように若くて健康で筋肉量や水分量が多いうちは、揉みほぐしや指圧・マッサージを受けてもメリットの方が多いかもしれませんが、中高年になり、筋肉量や水分量が減ってしまうとデメリットの方が大きいでしょう。
この根拠を示すのに、最近流行りのマッサージガンの研究があります。
「下腿を酷使するエクササイズ後に5分マッサージガンを使う」という検証をしてみたら足関節ROM、下腿周径、等尺性収縮筋力、持久力などのリカバリーに効果がないどころか、運動後4時間の筋肉痛がやや増加したと言うことです。
つまり、「使わない方がいいかも・・・」という報告があります。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37248364/
分かったようで分かっていない揉みほぐしや指圧・マッサージのメカニズム
揉みほぐしや指圧・マッサージを理論立てて説明できる方も少ないと思います。
いったい何のどのように効いているかもわからず、それっぽく触っている人の方が多いのではないでしょうか。
Mechanotransductionという考え方があります。
もっと言うと
組織への圧
→機械受容器への刺激
→自律神経系
→視床下部→①大筋群の緊張↓
→②体液動態↑
→③平滑筋の緊張↓
①②③により組織状態の変化
に加えて、筋紡錘の活動↓による運動単位の活性↓で組織状態の変化
これを簡単に言うと、「細胞が適応する刺激を加えると体は反応する」と言うことです。
結局はわかっているようで、よく分かっていない?
わからないことが明確になったとも言うべきか。
Mechanotransductionはマニュアルセラピーとして括られる分野のカイロプラクティック、オステオパシー、理学療法でも同様に言われていたこと。
結局は体は「快適な刺激」を加えると「何かが変わる」ということでしょうか。
参考文献