早い時間に寝たのに、何度も夜中に目が覚めてしまう。
何度も目が覚めてしまうので熟睡できない。
熟睡できていないせいか、寝ても疲れが取れない。
こういった睡眠障害の原因の一つにICP(頭蓋内圧)が高いということも挙げられます。
とは言っても、病院の診断でいう病理学的におかしいICP(頭蓋内圧)、脳圧ではなく、あくまで徒手療法的な考え方のお話です。
ICP(頭蓋内圧)が高いとどうなる?
ICP(頭蓋内圧)が高いと
- 眼圧が上がる
- 目の奥が痛い
- 緊張型頭痛に頻繁になる
- 歯軋り、食いしばりが多い
- 夜に目が覚めることが多い、
- 寝つきが悪い
- 疲れやすく、疲れが取れない
- 電車に乗るのが嫌だ、人混みが苦手
などの症状が現れます。
ICP(頭蓋内圧)と関連するものといえば、グリンパティックシステムがあります。
グリンパティックシステム(glymphatic system)とは、脳のゴミ処理システムとも言われます。
脳の細い血管の周囲に存在する空間にそって水分を循環させ、老廃物を脳外へ運ぶことで、脳の恒常性を維持する役割を果たしています。
特に睡眠時には、起きている時に比べるとグリンパティックシステムの働きが大きくなります。
よく寝た後、熟睡するとすっきりするのは脳の老廃物が排泄されるからです。
ICP(頭蓋内圧)を下げることで、脳の間質を広げ、グリンパティックシステムの働きをよくすることで、脳の老廃物が排泄され、睡眠障害の改善につながります。
ICP(頭蓋内圧)を下げるには?
施術での王道なのは頭蓋骨への施術です。
頭蓋骨の施術をすることで、側頭筋や後頭下筋群が緩み、頭部の筋膜やファシアなども緩むことでICP(頭蓋内圧)が下がり、脳の間質を広げ、グリンパティックシステムの働きが良くなります。
頭蓋骨の施術を受けると眠くなるのは、脳の老廃物が排泄されるからです。
ここからは、良い話と悪い話が混じります。
風邪をひいて、一日寝込んだ後は、めちゃくちゃスッキリしたりします。
これは、グリンパティックシステムの働きが良くなって脳の老廃物が排泄されるからです。
中高年になってきて、体力が落ちると長引いてしまうこともあるので、良い側面と悪い側面もありますが。
また、激しい運動をするとめちゃくちゃスッキリしたりします。
これも、運動をするとICP(頭蓋内圧)が下がり、グリンパティックシステムの働きが良くなって脳の老廃物が排泄されるから、めちゃくちゃスッキリするんですね。
ただ、運動自体には怪我のリスクもあります。
ストレス過多な人は、非常に疲れているのに、突発的に運動したい衝動に駆られ、休日に早起きして10キロとか走りに言ってしまうような場合もあります。
これも理由がありまして、ストレスもICP(頭蓋内圧)を上げます。
本能的に、激しい運動をしてICP(頭蓋内圧)を下げたいのだと思われます。
定期的な運動は身体に良いよ、なんて言われるのは、こういった側面もあります。