妊婦さんからの相談・問い合わせで意外と多いのが
「恥骨痛」
です。
また、妊娠中には腰痛、坐骨神経痛にもなりやすいですよね。
ところが、、妊娠中の腰痛、坐骨神経痛はネットやSNSでたくさん情報が出回っているせいか、あまり問い合わせはありません。
「恥骨痛」
は有益な情報が少ないせいか、相談・問い合わせが多いですね。
恥骨痛になると
「骨盤が歪んでいるのかしら・・・?」
と思われた方も多いと思います。
それもそのはず、妊娠中は骨盤底筋群、骨盤隔膜、恥骨、仙腸関節に大きな負担がかかります。
骨盤が歪む感じがするのも当たり前です。
妊娠中に恥骨痛を改善するには、骨盤底筋群、骨盤隔膜、恥骨、仙腸関節の負担を軽減して、骨盤の歪みを改善していくということになります。
医学的には骨盤は歪まない?
「妊娠中に骨盤が歪んでいる気がする・・・」
と感じる方は多いと思います。
ところが、ネットやSNSで調べてみると
「医学的には骨盤が歪まない」
「骨盤矯正はエセ医学」
「骨盤矯正は不要」
などを目にした方も多いと思います。
「それはわかるけど、なんか骨盤が歪んでいる気がするんだよな・・・」
と思っている方も多いのではないでしょうか?
この骨盤の歪みの正体は
- 恥骨が硬い
- 恥骨が捻れる
- 恥骨が動かない
の3つなのです。
妊娠でお腹が大きくなり、恥骨に負担がかかり、恥骨がねじれて、うまく動かないことで、体重が骨盤にも乗らなくなります。
これこそが骨盤が歪んでいると感じる正体なのです。
妊娠中はどうしても恥骨周辺に大きな負担がかかりますから、恥骨が硬くなり、ねじれ、動かなくなります。
恥骨痛を改善するには、恥骨の圧を他へ逃し、ねじれをとり、動くようにしていくことです。
「恥骨が痛い・・・骨盤が歪んでいる気がする・・・」
と感じるのは、
「恥骨が痛い・・・恥骨が硬くなってねじれて、歪んでいる気がする・・・」
と言い変えてもいいのかもしれませんね。
骨盤の中に恥骨がありますから、「産後に骨盤が歪んでいる」というのも決して間違えではないわけです!
恥骨痛を改善するために
恥骨痛を改善するには、恥骨への圧力を逃し、ねじれをとり、動けるようにしていくことですね。
ここで注意して欲しいのが、恥骨に問題があっても、恥骨を直接的にアプローチしても効率が悪いということ。
骨盤や恥骨を直接的に調整するのではなく、出来るだけ遠くの場所から遠隔的に調整します。
妊娠中、恥骨や骨盤周辺を直接調整するには、あまりにもリスクが高すぎます。
硬くねじれて動かない場所を、無理やり動かしても苦労の割に効果は薄いものです。
例えば頭蓋骨、手の指、足首などから恥骨や骨盤を一気に変えることができます。
何が言いたいかと言いますと、ただでさえ産後のダメージが大きい骨盤周辺を直接ガンガン調整するのはリスクが高いものです。
具体的に、骨盤や恥骨をどこから調整していくと効率がいいのでしょうか?
例えば頭蓋骨、手の指、足首などから恥骨や骨盤を一気に変えることができます。
恥骨や骨盤自体を直接調整することなく、安心安全に調整していくことができます。
遠隔的に恥骨や骨盤を調整することで、身体へ出来るだけ負担をかけずに恥骨痛を改善することが可能ということです。
意外かもしれませんが、恥骨は、顎関節、鎖骨の動きなどと関連が深いのです。
骨盤の解剖学
骨盤は5つの骨から構成されます。
- 腸骨 左右両側に広がるように位置して、おしりの立体感を出します。
- 仙骨 骨盤の中心に位置している骨であり、背骨の終点でもあり、腰椎とも関節を成しています。
- 恥骨 骨盤の前面下部に位置し、恥骨結合により前面で左右の恥骨が連結しています。
- 坐骨 座るときに面と接する骨です。
- 尾骨 仙骨の先端の骨です。肛門から指を入れないと触診できません。
腸骨・恥骨・坐骨の3つの骨を合わせて「寛骨」とも言います。
骨盤の関節
骨盤は、身体の機能にとって重要な関節が3つあります。
- 腰仙関節 腰椎と仙骨との関節
- 股関節 大腿骨と腸骨との股関節
- 仙腸関節 仙骨と腸骨の関節
まとめ
妊娠中は骨盤底筋群、骨盤隔膜、恥骨、仙腸関節に大きな負担がかかります。
骨盤が歪む感じがするのも当たり前です。
妊娠中に恥骨痛を改善するには、骨盤底筋群、骨盤隔膜、恥骨、仙腸関節の負担を軽減して、骨盤の歪みを改善していくということになります。