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産後の骨盤の痛みの原因とは?
産後、骨盤の周りの痛みで悩まされる方はいらっしゃいます。
骨盤の周りに痛みが出て、不安になり、ネットなどで調べた方も多いと思います。
調べれば調べるほど、不安になった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
骨盤の痛みとは、ズバリ書きますと仙腸関節、恥骨結合の痛みです。
いきなり、仙腸関節、恥骨結合と書いても、なんだかよくわからないと思います。
この記事では、仙腸関節、恥骨結合に関することや、骨盤で気になりそうなことをまとめてみました。
少しでも参考になれば嬉しく思います。
骨盤に関して、よく聞かれること
- 骨盤が開いている?
- 産後、骨盤の矯正は行ったほうがいいのか?
- 骨盤は歪むって、どういう事?
などです。
あと、「一度、骨盤の調整をすると、魔法のようにウエストが10センチくらいサイズダウンする」と思い込んでいる方も、結構いらっしゃいます。
このあたりの疑問にお答えしながら、書き進めていきたいと思います。
骨盤が開くとは?
そもそも、骨盤ってどこのことを指すのか曖昧ですよね。
ワークショップなどで、骨盤ってどこだと思いますか?
と聞くと、「あ・・・・」となって以外と答えが出てこないんです。
骨盤が動く、骨盤が開くというのは、どういうことなのか?
「骨盤のどこの骨」に対して、「骨盤のどの骨」が開いているのか?
これって、意外と答えられるプロの先生も少ないものです。
答えを言いますと、骨盤の関節とは仙腸関節という関節の動きを指します。
ちなみにですが、この仙腸関節という関節。
医師の見解は「動いてもミリ単位でウエストが細くなったりするほどの影響がない」と断言しています。
実際に、施術で仙腸関節を動かすわけですが、かなりシビアな施術でして、ミリ単位の動きを感じ取り、刺激を入れます。
仙腸関節というのは、比較的大きな関節ですが、ミリ単位の動きですから、ほぼ動きません。
医療関係者の間でも見解が分かれるのですが、「ミリ単位の関節運動などは、関節運動に入らない!」という意見や、「ミリ単位でも動くんだから、関節運動だ!」と議論は平行線です。
私個人の見解は、関節の動きというより、「関節の遊び」かな?と思います。
関節の遊びなのですが、仙腸関節自体、比較的大きな関節ですから、全身に与える影響も大きいのです。
たったミリ単位の動きなのですが、仙腸関節に問題が起きることで、腰痛や坐骨神経痛、肩こり、首痛、ひざ痛、背中の痛み、腱鞘炎、猫背などの原因になることもあります。
骨盤が開くと言うのは、ミリ単位で仙腸関節が開いているという事です。
骨盤を締めると、「ウエストがサイズダウンしますか?」という質問の答えは、ミリ単位では小さくなるかもしれませんね。
と曖昧な言い方になります。
骨盤が歪むとは?
繰り返しになりますが、骨盤を構成する仙腸関節はミリ単位のシビアな動きです。
骨盤そのものがゆがんでいるわけではなく、背骨の歪みや、脚のねじれでしょう。
骨盤を中心に、背骨や脚がねじれたり、曲がるイメージでしょうか。
もし「骨盤がゆがんでいますよ」という説明を受けたのでしたら、背骨の歪みや、脚のねじれのことを、わかりやすく説明するために「骨盤がゆがんでいますよ」と言う表現を、便宜上使ったのではないででしょうか。
骨盤そのものはそんなに素人目にわかるくらいは歪みません。
もし歪んでも仙腸関節の、ミリ単位の歪みという事になります。
もしくは、骨盤周辺の筋肉の緊張のアンバランスさ、とも言えるかもしれません。
産後の骨盤の調整は、やったほうがいいのか?
一般的には、やったほうが良さそうですよね。
私の見解としましては、「やったほうが良い方もいれば、やらなくても大丈夫な方もいる」
ということになります。
必ず、産後の骨盤には、調整を入れなければいけないものではありません。
判断基準はなかなか難しいのですが、ざっくりと、肩こりや腰痛や腱鞘炎など、何か症状があるかどうかで判断しても良いかもしれません。
骨盤の痛みとは?
冒頭にも書きましたが、仙腸関節痛、恥骨結合の痛み、この2つの痛みに分けられるかと思います。
骨盤の痛みの原因の70%が足首の問題です。
足首は、上の図を見ていただければわかりますが、小さな骨の結合体です。
精密機械のように、実に複雑で細かい動きをしています。
骨と骨をつなぐ靭帯ですが、およそ身体の4分の1の靭帯が足首に集中しています。
足首は、そのくらい複雑で細かいのです。
骨盤の痛みが出ている方の足をチェックすると、足首の過回内(オーバープロネーション)がおきています。
画像参考元 http://bullion.co.jp/archives/43
足首の過剰回内という問題
足首の過回内が、骨盤の痛みとどんな関係があるのか?
と思いますよね。
上の図を見ていただければわかるのですが、足首が崩れてしまっているので、すねの骨(脛骨や腓骨)が捻れます。
すねの骨が捻れれば、膝が内旋します。
膝が内旋すれば、股関節が内旋します。
股関節が内旋すれば、仙骨が前傾します。
仙骨の過剰な前傾が、骨盤の痛みの原因になっていることが、非常に多いのです。
末端から壊れていく
末端であり、土台である足首から身体が壊れていくのが、お分りいただけたでしょうか?
いくら、骨盤や股関節を一生懸命調整しても、また時間が経つと骨盤が痛くなるのは、そもそもの問題である足首から見直していないからです。
寝ている時以外、足首は地面と接しています。
この足首の接地や足首の本来の使い方を見直さないと、また足首が地面と接地するたびに、脚がねじれます。
ということは、脚がねじれて骨盤の痛みが戻ってしまうということです。
最後に
骨盤に痛みがある方は、股関節や骨盤を見るのではなく、足首をよく見てみてください。
ほぼ全員が、足首が過剰回内を引き起こしています。
足首の過剰回内を改善していかないと、骨盤の痛みは治らないと言っても過言ではありません。
ぜひ、足首の使い方、あり方を見直して見てくださいね。