肩こり

【背中が痛い(肩甲骨の内側と背骨の間)方は必見!】痛みのメカニズムを解剖学的に解説します!

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  • 背中が痛い・・・
  • 肩甲骨の内側と背骨の間が痛い・・・

は臨床上遭遇する事が多い症状です。

男性、女性、どちらに多いかと言われると、それほど男女差はないように感じます。

この肩甲骨の内側と背骨の間に出る痛みですが、一度は良くなっても、何度も何度も痛みが再発する方が多いです。

「肩甲骨の内側と背骨の間に出る痛み」を改善することも大事なのですが、

解剖学的な痛みのメカニズムを理解する。

が重要だと考えます。

この記事では「肩甲骨の内側と背骨の間に出る痛み」に関して、

「解剖学的な痛みのメカニズム」を解説します!

肩甲骨が機能異常、位置異常を起こしている

背中に痛みが出る方は、肩甲骨が機能異常、位置異常を起こしています。

解剖学的には、肩甲骨は、中立位において下制位、前傾に加え外転に変位しています。

特に、利き手側の肩甲骨にこの傾向がみられます。

肩甲骨の動きでいうと、下制、内転、下方内旋の動きが出来なくなってしまっている方がほとんどです。

肩甲骨が本来の位置に収まっていないため、ずっと筋肉が引っ張られていることになります。

特に、肩甲骨が外転しているということは、肩甲骨を内転させる筋肉がずっと引っ張られていることになります。

肩甲骨の外転を少しでも、内転させようと頑張っている結果、疲労して、炎症を起こし、背中が痛くなるというメカニズムです。

痛みが出る筋肉2つ!(肩甲骨を内転時に働く筋肉)

  • 僧帽筋
  • 大菱形筋・小菱形筋

たびたび背中が痛くなるということは、僧帽筋、大菱形筋・小菱形筋が筋力低下、機能低下を起こしています。

肩甲骨を本来の位置に納めて、正しく機能させるには、僧帽筋、大菱形筋・小菱形筋の筋出力を上げ、機能向上する事が、背中の痛み改善の鍵となります。

肩甲骨の位置異常、機能低下が悪化すると?

肩甲骨が、中立位で下制位、前傾に加え外転に変位しているということは、烏口突起は前下方、さらに外方へ変位しています。

このとき、烏口突起に付着部位を持つ小胸筋と上腕二頭筋短頭は緊張します。

小胸筋と上腕二頭筋の緊張は、肩甲骨の異常変位をさらに促します!

特に痛みがひどい方は、肩甲骨の後傾制限があるため、上肢挙上に伴いインピンジメント症候群が発生します。

ということは、肩甲骨の後傾制限が、上腕近位外側部(肩峰下痛)の原因になるということです。

肩甲骨は動けば良いというものでもない?

あまり知られていませんが、肩甲骨に求められている機能は安定性です。

腕や手にとって「肩甲骨=受け皿」の役割があります。

繰り返しますが、肩甲骨に求められている機能は安定性です。

腕や手を安定して使うためには、胸郭上で、肩甲骨が受け皿としての安定性が必要ということです。

安定性は、固定性とは異なります。

固定性ですと、ただ固めているだけです。

安定性は、正しいアライメントで柔軟に適切に動けるということです!

とは言え、肩甲骨は、動き過ぎていても不安定になり、問題が出ます。

闇雲に肩甲胸郭関節の可動性をあげればいいというわけではないということです!

正しいアライメントで、柔軟に適切に動けるということが重要なのです。

肩甲胸郭関節の機能は、ステビリティです。

肩甲胸郭関節の機能は、モビリティと思われがちですが、ステビリティなのです。

肩甲胸郭関節の機能であるステビリティが失われているために、肩の関節の負担が大きくなり肩こりになるということです。

肩や首などの負担を減らすためにも、肩甲胸郭関節の機能を理解し、うまく使えるようにすることは非常に重要です。

肩甲胸郭関節の機能解剖学

肩甲胸郭関節は、肩甲骨と胸郭(肋骨)によって構成されている生理学的関節です。

肩甲胸郭関節は、肩甲上腕関節や肩鎖関節、胸鎖関節のような滑膜性関節(骨と骨ががっちり噛み合う関節)とは異なります。

胸郭の上では、肩甲骨のポジションは胸郭の形状に影響を受けます。

胸郭の形状よりも、肩甲骨周辺にある軟部組織(筋肉など)から強い影響を受けています。

肩甲骨のポジションに影響を与えている僧帽筋、菱形筋、肩甲挙筋、前鋸筋、小胸筋などは、肩甲骨、鎖骨、また上腕骨から脊椎の各部位に向かって走行しています。

また、僧帽筋、菱形筋、肩甲挙筋、前鋸筋、小胸筋は、肩甲骨に付着部位を持っている筋肉であるので、肩甲骨の状態に直接的に影響を及ぼします。

また、広背筋や大胸筋は、肩甲骨に付着していないため、間接的な影響を与えます。

特に僧帽筋、肩甲挙筋、前鋸筋は胸郭の上での肩甲骨の安定性にとって重要な役割を果たしています。

僧帽筋、肩甲挙筋、前鋸筋の機能低下は、肩甲骨内側縁の不安定性の要因になります(翼状肩甲骨)。

肩甲胸郭関節のバイオメカニクス

肩甲骨の運動は、胸郭面に沿う滑り運動と肩鎖関節を運動軸とする回旋運動に分類できます。

滑り運動と回旋運動は、単独で起こることはなく、滑り運動と回旋運動の組み合わせで起こります。

胸郭面に沿う滑り運動

滑り運動には

  • 挙上
  • 下制
  • 外転(前突
  • 内転(後退)

があります。

中立位(休息位)では、肩甲骨の外側縁は内側縁よりも前方にあります(内旋位)。

このとき、肩甲骨は前額断面の前方約30°の断面で、肩甲断面と呼ばれています。

肩甲骨の回旋運動

肩甲骨の回旋運動は、

  • 上方回旋
  • 下方回旋
  • 内旋
  • 外旋
  • 前傾
  • 後傾

です。

上肢の挙上時、肩甲骨は上腕骨の運動に連動します(肩甲上腕リズム)。

このとき、肩甲骨は上腕骨頭の基盤となっています。

そのため、肩甲骨が胸郭上で不安定な場合、上腕骨頭の運動障害が引き起こされ、インピンジメント症候群等の問題が発生します。

肩甲骨外在筋群の作用

僧帽筋 肩甲骨の内転(後退)挙上、上方回旋、頭頚部の伸展、下制
前鋸筋 肩甲骨の外転、上方回旋、下方回旋、肋骨の挙上

大菱形筋・小菱形筋

肩甲骨の内転、挙上、下方回旋
肩甲挙筋 肩甲骨の挙上、下方回旋
小胸筋 肩甲骨の下制、下方回旋、肋骨の挙上
大胸筋 肩甲骨の外転(前突)、肩関節の内転、屈曲、内旋、水平屈曲、吸気の補助
広背筋

肩甲骨の内転、下方回旋 肩関節の伸展、内転、内旋

肩甲骨内在筋群の作用

三角筋(前部、中部、後部) 前部: 肩関節の屈曲、内旋 外転、水平屈曲
中部: 肩関節の外転 
後部: 肩関節の伸展、外旋、外転、水平伸展
大円筋 肩関節の伸展、内転、内旋
肩甲下筋 肩関節の内転、内旋
棘上筋 肩関節の外転
棘下筋 肩関節の外旋、外転、内転
小円筋 肩関節の伸展、内転、外旋
烏口腕筋

肩関節の内転、屈曲の補助、水平屈曲

背中の痛みを解剖学的に改善する考え方

背中の痛みを解剖学的に改善するために、重要な考え方が3つあります。

  1. 肩甲骨の動きを改善して、安定させる力をつける
  2. 肩甲骨を正しい位置に収める力をつける
  3. 胸椎(背骨)を柔らかくする。(特に胸椎伸展の動き)

実際に、みてみないとわからないため、「具体的にこれをやれば治ります!」と言えませんが、いくつかご紹介します。

胸椎(背骨)を柔らかくするドリル(特に胸椎伸展の動き)

肩甲骨のドリル

まとめ

背中に痛みが出る方は、肩甲骨が機能異常、位置異常を起こしています。

解剖学的には、肩甲骨は、中立位において下制位、前傾に加え外転に変位しています。

特に、利き手側の肩甲骨にこの傾向がみられます。

肩甲骨の動きでいうと、下制、内転、下方内旋の動きが出来なくなってしまっている方がほとんどです。

肩甲骨が本来の位置に収まっていないため、ずっと筋肉が引っ張られていることになります。

特に、肩甲骨が外転しているということは、肩甲骨を内転させる筋肉がずっと引っ張られていることになります。

肩甲骨の外転を少しでも、内転させようと頑張っている結果、疲労して、炎症を起こし、背中が痛くなるというメカニズムです。

背中の痛みを解剖学的に改善するために、重要な考え方が3つあります。

  1. 肩甲骨の動きを改善して、安定させる力をつける
  2. 肩甲骨を正しい位置に収める力をつける
  3. 胸椎(背骨)を柔らかくする。(特に胸椎伸展の動き)
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川崎浩司

「ながさき整骨院」代表 合同会社FRAGMENT 代表 川崎浩司 厚生労働大臣免許 柔道整復師 痛みや症状の原因を解剖学的に考察し、改善へと導くお手伝いをさせて頂いております。 「1回の施術で痛みをゼロにする」ことを目標にしています。 詳しいプロフィールはこちらこちら 

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